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山 名
吉和冠山(1339m) 広島県廿日市市吉和
登山日 2006年10月21日(土) 晴れ
吉和IC付近から望む吉和冠山
参加者 夫婦 Hさん
コース 登り:鉄製の橋(9:55)〜滝が休(10:02)〜(10:30)オオタキ(10:35)〜クルソン岩分岐(10:55)〜クルソン岩〜(11:15)ロウソク岩(11:30)〜クルソン岩〜国体コース合流〜小コブ(11:35)〜登山道合流(11:45)〜(12:15)吉和冠山 所要時間2時間20分
下り:吉和冠山(13:05)〜国体コース分岐(13:40)〜(13:55)クルソン岩分岐(14:00)〜オオタキ(14:20)〜(14:50)鉄製の橋 所要時間1時間45分
お弁当 吉和冠山山頂(ロウソク岩の上も良いが、狭いので他の人の邪魔になにないように!)
駐車場 取り付きの鉄の橋付近に5台くらい停められます。
トイレ 潮原温泉に入るところに公衆トイレがあります。(水洗です。きれいです。)
まとめ 10月に入り秋晴れの日が続いていて空気がだんだんと霞んできました。これでは好展望が得られないので目的を紅葉狩りに切り替えて、紅葉の始まった西中国山地の高山に登ってみることにしました。早朝に所用があり出遅れ気味だったので近場の吉和冠山にする。思った以上に視界良好で、天気好し・眺望好し・紅葉好しの大満足の1日でした。

 中国自動車道を吉和ICで下りて、ヤマザキデイリーで手造り弁当を調達し潮原に向かう。コンビニの駐車場からは西に吉和冠山の雄姿が横たわっているのが見える。国道186号線を西進するにつれ、吉和冠山がどんどん大きくなってきて、手前の稜線にクルソン岩らしき形の突起物がはっきりと見える。潮原温泉のところで右折して中国自動車道の高架の下を潜り汐谷へと入っていく。


取り付きの鉄製の橋 右手に廃タイヤ工場を過ごし未舗装車道をゴトゴトと走っていく。今日は早朝に所用があり出遅れ気味だったので、取り付きの駐車スペースは満杯かなと思っていたが意外や意外1台しか車がない。下山途中に勘定すると、当日潮谷コースから登ったグループは・・・結構な組数だ。最近は悪路を無理して取り付きまで上るよりは、下の方に停める人が多いんだろう。

欄干に「冠山登山道」のプレートが架かっている鉄製の橋を渡り左岸に出て2分ほど上っていくと、左手に国体コースが分かれる。国体コース上に架かる橋は今にも崩れ落ちそうで、その先にある筈の登山道も今では全く見えず、広島国体の時に切り開かれたルートは自然に返ってしまったようだ。
取り付きの駐車スペースと鉄製の橋

取り付きから20分で右岸に渡り、さらに2分で左岸に渡り返し、汐谷を奥へと詰めていく。登山道わきには、オオカニコウモリモミジガサ今が盛りと群生しており、草臥れたアキチョウジ、季節外れのエイザンスミレ、数本のフシグロセンノウも見受けられる。オオバショウマやウバユリは結実し引退の時期を迎えている。

小さな谷や沢には木橋が渡してあり安心して歩ける。感謝!ただ木橋が朽ちてきているので用心して渡らないと足を踏み抜きそうなところもある。杉林の中を快適に登っていくこと取り付きから35分で二股谷のオオタキに着く。右手が崖になっており、長い木橋が渡してあるところです。ここで汐谷と別れ左手のクルソン谷へと入っていきます。道は真っ直ぐ汐谷の奥へと延びているので、うっかりして直進しないようにして下さい。
オオタキ
右側が崖になっているオオタキ

クルソン岩分岐 汐谷と別れクルソン谷に入り、流れの少ない沢の左岸を230度の方向に登っていきます。見上げると背の低い広葉樹林の上には真っ青な空が広がっている。広島市内で見る空とは空の色さえも違うように思える。オオタキから15分で沢を右岸に渡り谷から離れていくこと5分で、ようやくクルソン岩の分岐に着きました。「←岩場へ近道」のプレートが木にくくりつけられていますが、目標物は何と言っても杉の大木でしょう。

クルソン岩分岐から、広葉樹林の中の急斜面を南160度の方向に直登する。尾根近くまで登ると前方にクルソン岩が見えてきて、時間が読めてくるので気分が楽になる。支尾根上に直立するクルソン岩の左側から巻いて、尾根伝いにロウソク岩まで進んで、手前右手からロウソク岩に上がる。
クルソン岩分岐(岩への近道)

平らなロウソク岩の上に立つと、西にクルソン岩と吉和冠山、北に五里山塊、東にはもみのき森林公園の奥に天上山や湯来町の山、南には羅漢山が見えている。先日登った黒ダキ山は十方山の手前に隠れてしまっている。麓には吉和の町が箱庭のように小さい。なお南西方向は1050m台ピークに遮られているのが残念です。東〜南にかけては逆光でかすんでおり山座同定は無理のようだ。登ってきた尾根あたりは赤や黄色に染まった広葉樹が一面に広がり、それは素晴らしいの一言に尽きる。紅葉を見下ろすというのも乙なものです! ロウソク岩の上から吉和冠を望む

ロウソク岩から北方向の眺め(五里山の右奥にチョコンと顔を出しているのは向半四郎山だろう。立岩山の手前の山は女鹿平山です。)

ロウソク岩からクルソン岩まで戻り、そのまま広葉樹林の尾根道を西方向に心持ち下っていく。鞍部で国体コースが左手から合流してくる筈なのだが、気付かなかったということは、国体コースはヤブ化してしてしまったのだろうか?登り返し1150m台ピークを通過し、1/25,000図には表れていない小コブのところから北西に向きを変えて下っていく。

下りきったところが国体コースと一般登山道の合流点で、左手から一般登山道(帰りはこの道を使いました)が登ってきている。合流点には大きなブナの木が番人のように立っていて、登山者を迎え入れたり、見送ってくれたりしているようだ。
合流地点
国体コースと一般登山道の合流点

紅葉 合流点を左に折れると木の間越しに冠山の山頂部が見えてきました。この時期は広葉樹が葉を落しているので、山頂を透かして見るといった感じです。ハウチワカエデ、ウリハダカエデなどが見事に色づいています。暫くは起伏の少ない平坦な道なので、紅葉真っ盛りのプロムナードロードといったところでしょうか!

山頂も近くなると傾斜が増してきて、ブナ林の中をジグザグに登っていきます。コマユミが赤い実を付けている。やがて左手から松の木峠方面からのコースが合流してくると懸崖と展望の吉和冠山山頂に着きました。

北の懸崖のところで西中国山地の名だたる山を見ながら休憩していると、若い女性3人グループがやって来る。汐谷コースから2時間半かけて登ってきたそうだ。山で若い女性を見かけることは滅多にないので、そこに若い女性がいること自体、不思議な気がしてなりません。

里は夏日に近いような暑さが続いているのに、山は秋の装いを整え冬支度に入っている。ここ吉和冠山でも、日の当たらない懸崖のところでは、じっとしていると寒いので防寒具を着込む羽目になった。帰路も紅葉を楽しみながらのんびりと歩き、クルソン谷を真っ直ぐ下っていく。まだ3時前というのに杉の植林帯の中は薄暗く、今にも日が暮れそうな感じです。秋の日は釣瓶落し。早目に下山するにこしたことはない。
吉和冠山山頂にて
吉和冠山山頂の花のお嬢さん

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