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山 名
吉和冠山(1339m)
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広島県廿日市市吉和
登山日 2020年10月3日(土) 晴れ
吉和IC付近より望む吉和冠山
参加者 単独
コース 一軒家(7時5分)〜(7:40)作業道入口(7:45)〜作業道終点(8:00)〜雨量観測局(8:25)〜大ブナ(8:45)〜1184m峰(9:20)〜1240m台コブ(9:40)〜登山道に出る(10:05)〜(10:20)吉和冠山(10:30)〜太田川源流の碑(10:45)〜1184m峰(11:15)〜(11:50)雨量観測局(12:10)〜(13:10)一軒家
お弁当 下山中に雨量観測局横の車道で食べる
駐車場 一軒家(相当数停められるので台数を気にすることは無い)
トイレ 潮原温泉前国道わきの公衆トイレ(水洗です)
まとめ 久しく吉和冠山には登っていなかったので、今回 「山歩きのページ」 さんのサイトを参考にして南麓の一軒家から登ってみた。太田川源流の碑経由で山頂を目指したが上手くいかず源流の碑を見ないまま登山道に出てしまった。松の木峠ルートから鉄塔保守道を利用して戻る予定を変更して、下山時に源流の碑を訪ねた。上手くいかなかったのは仕方のないことだと納得して、登ってきた道を下った。

広島市内の自宅を午前6時前に出て、広島北IC〜吉和ICまで高速を利用する。雨は降らないとの予報だが天気は下り坂で芳しくなくて吉和冠山は朝のうちは雲の中だった。一軒家の広い駐車場に停めて出発する。西に延びる林道を歩き折り返してタキガ谷林道に入る。入口の車両進入防止柵は施錠されていたので横から入らせてもらった。菱形の保安林標識の立っているところから枝林道に入る。

一軒家の駐車スペース 一直線の林道を西に進む タキガ谷林道起点 枝林道に入る

林道わきには、アキノキリンソウ、シラヤギク、ヤマシロギク、ノコンギク、殆ど終わりのハギ、ツリフネソウ、ママコナなどの花が咲き乱れ、秋の花を観賞しながら林道を西に進んでいく。頭上に走る送電線の下を潜ると傾斜が増してきて土道がコンクリート打ちの道に変わってきた。自分の好きな花のひとつであるアケボノソウの大群落を過ごすと枝林道が終わり、別の林道に合わさる。左にとり20mほど進んだところで地形図に無い作業道に入る。目まぐるしく方向が変わる作業道を歩くこと15分で作業道は終わった。

枝林道を進む 枝林道終点 草ボーボーの作業道 作業道終点

作業道終点のクマシデの幹に巻かれたピンクのテープのところからスギ林に入る。 目の前に見えてきたのは平成11年に建てられた「吉和村移動無線基地局」の電波塔だ。設置は今から20年前以上のことだが、当時の事業名「吉和村プロジェクト」に自分の会社のN君がネットワーク担当として参画していたことを思い起こす。地形図上では近くにある三角点を探してみたが見つけられなかった。電波塔に電気を供給するための高圧配電線が上がってきている舗装路を下っていくとヤブの中に雨量観測局の設備が見える。ここで小休止。

スギ林を登る 吉和村の移動無線基地局 舗装路を下っていく 雨量観測局(クリックで拡大)

雨量観測局の右手から北に延びる作業道に入る。ところがものの100mも歩かないうちに作業道は下っていくので、左手のスギ林に入り急斜面を登っていく。露岩の多いコブから鞍部まで少し下ると一面のスギ林が広がっていた。鞍部から登り返すこと5分で大ブナが…山歩きさんのサイトでは幹回り5.4mだそうだ。堂々たるものだ!少し登り左に振るとフラットな1090m台の尾根歩きで僅かだが楽をする。展望地があったが眺望はあまり良くない。ツルシキミが生えている斜面を登っていく。今まで膝くらいの高さだったササが腰までになってきた。ササと灌木を掴んで登っていく。

作業道を進む 急斜面のスギ林を登る 胴回り5.4mの大ブナ 平坦な尾根歩き

登り切ったところが1150m台の肩で、ビンクと黄色の2色のテープがあった。これなら下るときの立派な目印になると思う。だが何時まであるか?ササが濡れている。ここ数日間は天気の良い日が続いていたので気にも留めなかったが昨日雨が降ったようだ。下だけヤブ漕ぎ用の百均カッパを着用する。1184mコブを過ぎると尾根が広くなり一面のササの海が広がる。ササの丈は腰くらいだが少し密になってきて難儀だね。1240m台コブから下っていくと狭い範囲ながなもスギの原生林があった。さらに北へと進んでいくとミズナラの大木が…これも結構大きいね。

肩のテープ(振り返って写す) ササの海(1184m峰の先) スギの原生林 ミズナラの大木

尾根の左斜面を進んでいくと赤テープが目に留まったのでそちらに進んでいくと松の木峠からの登山道に飛び出した。右にオオヤマレンゲの自生地を見てスギの原生林の中を進む。右手から潮原コースが合わさると吉和冠山に着いた。まだお昼までには間があるので誰もいない静かな山頂を独り占めだ。北の懸崖からは県境付近の山までは何とか望めるが空気が湿っていて島根県の山は見えない。ここで昼食の予定だったが設定タイムより1時間以上早く着いたのでお昼を取らずに下山することにする。松の木峠方面に下る心算だったが源流碑を見損なったので源流碑経由でルートのおさらいを兼ねてピストンに変更!

登山道に出る スギ林の中を進む 吉和冠山山頂 懸崖からの眺め

登ってきた道を下り、太田川源流の碑の案内プレートのところで左折して薄い踏み跡を辿ると難なく目的地に着いた。源流の碑から東に向かいササを漕いで進んでいくと小ぶりのブナの幹に黄テープが巻き付けてあった。よく判らないが尾根から源流の碑に向かう目印なのか?そのあたりから登ってきたルートを下っていく。広い尾根で残置テープに惑わされてロスをしたが順調に下っていき、雨量観測局の先の舗装路でお昼にする。

雨量観測局からは林道を下っていく。最初のうちは中腹の電波塔に電力を供給している高圧配電線沿いに下っていけば良いので道を誤ることはない。林道を歩くこと1時間でようやくスタート地点の一軒家に戻ってきた。今日は登山者にもマムシにも会わない寂しい日だった。
太田川源流の碑

吉和冠山の花といえば春のカタクリ、初夏のオオヤマレンゲ、サラサドウダンが注目を集めるが、それ以外の希少種もかなり見受けられる。今回は今までお目にかかった記憶のない白い花のアキチョウジを見かけたが珍しいんだろうか?白花アキチョウジは狭い範囲に何株もあった。

アケボノソウ(リンドウ科) ノコンギク(キク科) ツリフネソウ(ツリフネソウ科) キツリフネ(ツリフネソウ科)
サラシナショウマ(キンポウゲ科) 白花アキチョウジ(シソ科) アキノキリンソウ(キク科) ヤマゼリ(セリ科)
コマユミ(ニシキギ科) ツルシキミ(ミカン科) オトコヨウゾメ(スイカズラ科) ツリバナ(ニシキギ科)