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山 名
香仙原(1056m)
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島根県吉賀町
登山日 2020年8月29日(土) 晴れ
小五郎山より望む香仙原
参加者 単独
コース 口屋(6時25分)〜林道入口(7:00)〜(7:40)林道終点(8:00)〜(8:30)屈曲点(8:35)〜(8:50)登山道出合(8:55)〜(9:10)香仙原(9:15)〜927m峰(9:50)〜(10:05)ササ原展望地(10:10)〜作業用林道(10:30)〜車道出合(11:00)〜(11:30)口屋
お弁当 途中でエスケープしたのでありません
駐車場 口屋側の車道起点(路肩の膨らんだところに3台くらい停められます。他にもあります)
トイレ 抜月のポケットパーク(水洗です)
まとめ 岩国山登さんの山行記に、鈴ノ大谷山・十種ヶ峰・青野山が写っている画像がアップされていたが一体どこから写したものか気になった。そして調べていくうちに木部谷温泉郷弥十郎山近傍に植林のため拓かれた作業用林道から写したものと判った。ならば自分も同じ位置に立って是非とも同じ景色を眺めてみたいものだと思い、香仙原から南尾根を下って弥十郎山に向かうルートを設定した。お盆を過ぎても一向に暑さが収まらないので早めに行動したんだが余りの暑さに気力が萎えて途中でエスケープしてしまいました。

広島市内の自宅を午前5時前に出て、広島北IC〜六日市ICまで中国自動車道を利用する。早朝の六日市は人っ子ひとり見当らずひっそりとしている。抜月のポケットパークでトイレを済ませ、「松の湯」の案内標識のところを右折して登山口のある木部谷に入る。木部谷川沿いの道を遡り水道施設の手前の林道起点の膨らんだところに駐車する。予めGoogleMapで駐車場所の下調べをしておいてのですんなりと駐車できた。


登山支度をして出発する。トイレ休憩した抜月の道路端の温度計は22度と広島市内では考えられない涼しさで、未だ陽が昇っていないので、舗装路歩きもそんなには苦にならない。振り返ると手前の山の稜線の後方に弥十郎山が顔を覗かせる。

滑峠の50mくらい手前に左右に林道が延びているが、ここで右の林道に入る。「水源かん養保安林」の古い看板が目印です。
口屋の駐車地 林道入口

滑峠から香仙原に登る尾根ルートが拓かれるまでは今から歩く林道が登山に使われていたらしい。林道に入ると急に涼しく感じるようになる。やはり舗装路とは違うね!林道入口付近は舗装されていたが10歩も歩くと舗装が切れて土道となった。

林道には2本の轍が続いているが進むにつれて怪しくなってきた。679m峰の切り通しを抜けると朝日が差し込んできてたちまちのうちに暑さを感じてしまう。
スギ林の中を進む 朝日が差し込んできた

心持ち下っていくと沢の音が聞こえてきて谷に水場があった。その先には廃車が捨ててある。13年前に歩いたときの記録ではそろそろ林道終点の筈だが林道は延伸されてさらに続いていた。広場のような所でルート確認を兼ねて小休止する。

林道は鋭角に東に曲がり奥へと延びているので次の尾根まで進んでみたが、だんだんと香仙原から離れていってしまうので広場まで引き返してヤブの尾根に取り付く。
林道広場 広場から尾根に取り付く

斜面には薄い踏み跡があった。それにササは膝〜股くらいなので歩くのに支障は無い。取り付いて10分くらいで右手から窪み道が合わさる。

この窪み道は滑峠からの登山道に出会うまでずっと続いている。土塁のようになったところもある。これらは一体いつ頃何のために造られたものだろうか?
ヤブの斜面を登る 窪み道を歩く

鹿の角のように枝を広げた大きな松が目印の屈曲点まで登ってきたところで小休止。風の通らない樹林の中は蒸し暑くて汗だくだ!

屈曲点から5分くらいでヒノキ林が寄り添ってきて右手が植林地に変わる。できるだけ窪み道を歩くように心がけたが難しいところは窪み道の近くを、それでも難しいところは植林地にかわした。
屈曲点(大きな松が目印) ヒノキ林が寄り添う

ようやく滑峠からの登山道に出た。ナラの幹に赤テープが巻き付けてある。水分補給で小休止して出発する。ここからは一般国道並みの登山道が続き10分強で香仙原に着いた。設定タイムを20分オーバーしたが林道探検でロスがあったので許容範囲か。

3等三角点の香仙原山頂は残念ながら展望が無い。刈りこまれている部分に腰を下ろしてこれからのルートを予習する。
滑峠からの登山道に出る 香仙原山頂

登ってきた道を5分ほど戻り、雑木林と植林の界から南尾根に突っ込む。テープもあるので間違えることはないと思う。なお突入地点には境界杭のようなものがあった。

登ってきた側と同じように、こちら側にもルートの案内人のような窪み道(土塁のようにも見える)が付いているので驚いた。窪み道にササが被って歩き難いところや灌木が通せんぼしているところは植林にかわせば良い。
雑木林と植林の界を入る 雑木林と植林の界を下る

暫く下っていくと目の前に背丈以上もある深いササの海が現れた。右にかわせないかと調べたが無理なので正面突破を図る。海の幅は50mくらいなので大したことはない。

927mピークまでは進む方向が変わるが窪み道が続いているのでそれを追っていけば方向を誤ることは無いと思う。斜面を駆け上がると小高い丘のように見える927mピークに立つ。
深いササの海を渡る 927mピーク

窪み道があったのは927mピークまでで、そこから先は背丈ほどのササを漕いで進んでいく真夏の苦行だ!10分ほど辛抱すると右手に展望地があったので暫し眺望を楽しむ。

展望地から植生はスギ林に変わり杣道を下っていくと皆伐地の最上部に出た。目の前の伐採地の下に帰路に使う予定の作業道が見える。すると不思議なもので弥十郎山まで縦走する気持ちが急速に萎えてしまった。
展望地からの眺め(正面に青野山) 伐採地の最上部に出た

伐採地は南側と北側と分かれ10m幅くらいの雑木林の尾根でセパレートされている。植えられて間もないヒノキの幼木に気を付けながら雑木林に沿って下っていく。雑木林を横切るような道があったが、これは植林作業時に南北間を互いに行き来するための連絡道だった。

下の方にはくねくねと曲がる作業道が見えている。この道が寄り添ってきたところで作業道に下りる。
伐採地の端っこを下る 作業道に下りる

【作業道からの眺め】
作業道からは島根・山口県境付近の山が見えている。トロイデ型火山の青野山、ヤマシャクヤクの咲く十種ガ峰、徳佐の展望台高岳山などのメジャーな山や、ヤブの鈴ノ大谷山など。もう少し下れば盛太ガ岳の左に恋路山が見えてくるが、逆に青野山が見え難くなってしまう。今日はクリアーな天気なので期待していたとおりの景色で大満足!

バラスの敷かれた作業道を下っていくと南に緩やかに流れ落ちている稜線上に弥十郎山が見えている。頑張ってあそこまで行けばよかったかなと後悔するが、この日の広島市の最高気温は37度の猛暑日だったようで、潔い撤退も仕方なしか!

水源林造成事業の看板で現在地を確認する。そこから僅かで車道に出て、さらに車道を30分ほど下っていくとスタート地点に戻ってきた。
造成事業の看板 作業道から車道へ

車道・林道沿いにはイタドリとヨウシュヤマゴボウが多く見られたが、それらはカットして見栄えの良い花を載せる。里山には秋の花が咲き始めている。
コマツナギ(マメ科) ヌスビトハギ(マメ科) キカラスウリ(ウリ科) ウド(ウコギ科) オトコエシ(スイカズラ科)