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山 名
鷲峰山(920m) 鳥取県鳥取市
登山日 2020年3月7日(土) 晴れのち曇り
北麓の道の駅より望む鷲峰山
参加者 夫婦
コース 河内坂根橋(9時35分)〜農道から林道へ(9:50)〜林道終点(10:10)〜(10:35)安蔵峠(10:45)〜712m峰(11:10)〜804m峰(11:35)〜あと600m標識(11:55)〜(12:20)鷲峰山(12:40)〜展望台(13:10)〜小畑コース分岐(13:45)〜里に出る(14:40)〜(14:50)古仏谷運動公園
お弁当 鷲峰山山頂で食べる(お昼は断然ここでしょう)
駐車場 古仏谷の鹿野町運動公園(20台は止められます) 河内集会所(5台くらい)
トイレ 古仏谷の鹿野町運動公園(トイレは有りますが当日は施錠されていました)
まとめ 5年くらい前にイワウチワを見に岡山県の伯州山に登ったときに、鳥取市の方向に素晴らしい山容の鷲峰山が望めた。以来何時かはその山に登ってみたいと思い今年の新緑の時期にスケジューリングをしたが、訳あって前倒しして今回登ることになった。今年は暖冬なので今の時期の山頂の積雪は多くて10センチくらいと読んだが、実際にはベンチが埋まってしまいそうなほどの残雪があった。

広島市内の自宅を4時過ぎに出て、国道54号線、三次広域農道、国道183号線と走り、生山の道の駅で朝食休憩をする。早朝の7時前にもかかわらず案内所には暖房が効いていて有難かった。食事とトイレを済ませ国道180号線を走り米子西ICから無料区間の山陰道に乗った。浜村温泉鹿野ICで自動車専用道路を降りてすぐの道の駅でこれから登る鷲峰山を遠くから眺める。やはり名のとおり鳥が羽を広げたような良い形の山だね。


鳥取市内に住む娘と古仏谷運動公園で待ち合わせて、娘に河内登山口のある河内集会所まで送ってもらう。ネットで調べた限りでは古仏谷と河内の間は約7kmの距離があるので縦走する多くの人は自転車を利用しているようだ。車道を2時間余り歩くのはちょっと辛いものがあるよね。

河内集会所の前から河内川に架かる坂根橋を右岸に渡り少し遡ったところが河内登山口で、案内標識がいくつもあるので見落とすことは無い。以前は登山口付近に歩行者要の橋が架かっていたようだが今では流失?しまっている。登山口からは農道を上がっていく。分岐には案内標識があるので標識に従って進んでいけば良い。
河内登山口

田んぼの中に付けられた農道から林道に入る。林道には車のタイヤの跡が残っていた。最初は良い道だったが進むにつれて徐々に荒れてきて車の進入は困難な状況だ。

良く手入れされたスギ林の中を進んでいくと作業小屋があり、その先に案内標識が立っていた。標高400m地点で、河内登山口から1.4km、安蔵峠まで0.7kmの案内があった。
農道から林道へ スギ林と作業小屋

案内標識の先で林道が終わり谷道に変わる。沢に沿って登っていく道には幾本もの木橋が架かっている。それらは今から約20年前の平成10年の自然公園等整備事業(環境庁補助事業)で架けられたもので今では周囲の景色に溶け込んでいる。

谷を詰めていき木橋を渡ったところで右に折り返しす。国土地理院の地図では谷を詰めて稜線に建つ鉄塔のところに出るような破線径があるが実際はこのとおりではない。
林道終点から谷道へ 右後方に折り返す

ヒノキ林の中のジグザグ道を登っていき、中電新鳥取線44号鉄塔の右手を通過すると間もなく安蔵峠に上がった。反対の東側からは安蔵森林公園からの安蔵コースが上がってきている。

有難いことにベンチが置かれているので腰かけて一休みする。周囲は木の葉を落としたコナラ林で今の時期はスケスケで眺めが良い。
ヒノキ林の中のジグザグ道 安蔵峠で一休み

階段道を登り590mピークに上がると行く手に712m峰が壁のように立ちはだかっているのが見て取れる。鞍部まで下ると眺望の広場の案内があり、南側に雪を抱いた高山(1054m)が望めた。

中電新鳥取線45号鉄塔を過ぎると、急斜面に横木の階段が続く胸突き8丁に差し掛かる。712m峰まで登るとようやく鷲峰山が見えてきた。
590m峰 712m峰

712m峰から鞍部まで下ると再び横木の階段道が始まった。712m峰への登りでは急傾斜が故に階段がジグザグに設けられていたが、こちらは天まで延びているような一直線の階段道だ!

標高790mの案内標識のあるところからはアップダウンの殆ど無い快適な尾根歩きが始まった。そして植生はブナ林へと変わっていった。
一直線の階段道 ブナ林が続く

「山頂まで600m」標識と併せて「やま道」の案内があった。標識の示す尾根の方向には大ヤブで道は見当たらない。一体何の道?足下にはイワカガミの葉がたくさん見られる。緑が濃くなってイワカガミが咲くころに登ればいいね。

そこから暫く進むと大きな案内板があり、「ブナ林にはゴジュウカラが生息していてピッピと鳴く」との説明があった。自分は野鳥には詳しくないがまさしくピッピという鳴き声が聞こえてきた。
山頂まで600m標識 ブナ林の案内板

最後に横木の階段を登っていくと鷲峰山に着いた。三角点の向こうに雪に埋もれそうな二組のベンチと四阿がある。四阿に併設された展望台に上がると眼科に湖山池が、東側遥かに扇ノ山や氷ノ山の白い稜線が見える。今日は気温が上がり霞んでいるので眺望はイマイチだ。

お昼を済ませ 「中国自然歩道鷲峰山登山道案内図」 の大きな案内板の左手から下山する。
鷲峰山山頂 案内板の左手から下る

鷲峰山の北尾根はヒノキ林で広葉樹の広がる南尾根とは全く対照的だ。こちら側には合目?ごとに標識が設置されているので、どれだけ歩いたか、あとどれだけかが判るので有難い。

8/10標識の先でヒノキ林を抜けるとコナラ林となり間もなく展望台に着いた。扇ノ山の河合谷コースにあるのと同じような造りだ。展望台からは西北西に電波塔の建つ鉢伏山が見え、その左手稜線の後方に雪を抱いた大山が微かに見える。
ヒノキ林 展望台(標高740m)

北東尾根に乗り換えて下っていき再び現れた植林を抜けると小別所コースが上がってきている。その方向にはロープが張られていて通せんぼをしている。現在では使用できないのか?

小別所コース分岐から僅か3分で今度は右手から小畑コースが上がってきている。そこから緩やかに登っていった490m台のコブからの展望は良く、振り返ると高いところに鷲峰山が見えた。
小別所コース分岐 展望地から鷲峰山を振り返る

クロモジの冬芽はふくらんできて、日当たりの良いところではアセビが咲いている。4/10〜3/10あたりの道は岩がゴロゴロした歩き難い道が続く。そしてスギ林の中をジグザグに下っていき、ミツマタの咲く谷を下っていくと里に出た。遠くに集落が見えるがまだまだ距離がありそう!そこから10分でようやく古仏谷登山口に戻ってきた。

鷲峰山北尾根の林床にはアオキ、クロモジ、ユズリハが多く見られた。アオキは広島県内ではそんなには見られなく、どちらかと言えば暖かいところに多いと思っていたので意外だった。下山後は鳥取道浜村温泉鹿野IC近くの道の駅の足湯につかり、階段歩きで疲れた足をほぐす。
古仏谷登山口

鷲峰山はアオキの山だ!谷沿いや植林帯の林床に広範囲に生えていた。まだ早春なので花はこれからといったところだが日当たりの良いところでは早くもアセビが咲いていた。
チャルメルソウ(ユキノシタ科) アオキの花序(ミズキ科) アオキの果実(ミズキ科) アセビ(ツツジ科) ミツマタ(ジンチョウゲ科)