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山 名
香仙原(1056m) 安蔵寺山(1263m)
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島根県吉賀町
登山日 2019年7月7日(日) 曇りのち晴れ
小五郎山より望む (2010年5月)
参加者 単独
コース 滑峠駐車場(8時)〜滑峠登山口(8:05)〜803m峰(8:55)〜(9:25)香仙原(9:35)〜(10:00)赤土山(10:20)〜(10:40)小石谷分れ(10:45)〜(11:10)上の展望岩(11:15)〜(1200)安蔵寺山(12:20)〜小石谷分れ(13:15)〜小石谷登山口(13:50)〜タノキ谷(14:30)〜ナカクラ谷(14:55)〜(15:15)滑峠駐車場 所要時間7時間15分
お弁当 安蔵寺山山頂で食べる
駐車場 滑峠駐車場(滑峠から300mほどトンネルの方に入ったところ。5台くらい停められます)
トイレ 登山口周辺にはありません。六日市方面からだと抜月のポケットパークがあります。
まとめ 小石谷ルートや香仙原からの縦走ルートの存在を知ったのはずいぶん前のような気がする。いつだったか滑峠〜小石谷口間の距離を計測したら5km以上あったので、縦走するなら自転車を使わざるを得ないがアップダウンが結構あるし、かと言って、この間を歩くのはじんどいだろうなあと思いながら何年も経過してしまった。しかし何時までもほっておくわけにもいかないので、梅雨時の耐湿訓練のつもりで断行した。

中国自動車道を西に進み吉和に差し掛かると吉和冠山が見えてきた。まだ明けたばかりで曇ってはいるがクルソン岩の突起も識別できる。こりゃあ今日はいい天気になりそうだと思った……が……六日市ICで高速を降りて国道187号線を走り木部谷温泉「松乃屋」の看板のところから滑峠に向けて高度を上げていくとガスの漂う白の世界に突入した。こりゃあ今日の天気は?やっぱりいけんのかのう?


滑峠で右折して安蔵寺山トンネル方面に向かう。すぐに防災無線の電波塔があったが駐車場ではないと思い込み先に進むものの、なかなか駐車場が見えてこない。こりゃあ行き過ぎだ。Uターンして戻り電波塔の建つ駐車場に駐車する。どうやら駐車場の敷地内に電波塔が建てられたようだ。

支度をして出発する。上ってきた道を滑峠の方に200mほど戻ると「滑峠口」と記された案内標識の立つ登山口だ。濡れた夏草をかき分けて斜面を登っていく。
滑峠駐車場 滑峠登山口

スギ林の中の急斜面を登る、上に稜線が見えているので、ほんの2分程度我慢して登っていくと直ぐに稜線に出る。林床にはたくさんのヤマアジサイが咲いていて癒される。

稜線に出て左折するとロープ場があった。ロープはスギの葉の下に埋もれている部分があり暫くの間使われていないようだった。
スギ林の中を登る ガスの漂う稜線

標高850m付近からは登山道にササが出てきた。普段なら登山道を歩くんだが、今日はササが濡れているので左手の植林地にかわして植林の中を登っていった。

いつの間にか左手は雑木林に変わっていた。高990m付近で右手から林道ルートが合わさる。12年前に歩いたときには樹木の幹に赤スプレーが吹き付けてあったが今ではすっかり落ちていた。
ササが煩く植林地へかわす 林道ルート合流(振り返って写す)

香仙原に着いた。周囲は雑木林で展望は無い。弥十郎方面はササが密生していてまともには歩けそうもない。薄日が差して明るくなってきたが青空は見えない。小休止して出発する。

香仙原からの下りは登山道にササが被っているところ(右の写真)があるが尾根道なので歩くのに支障はない。立木の間からずんぐり頭の赤土山が見える。
香仙原山頂 香仙原からの下り

登りが終わると1077m峰に着いた。ここが赤土山でと思ったが何らのプレートやテープが無いのであれっ?平坦な山頂部を5分ほど進んでいくと次の屈曲点で 「赤土山」 の山頂標識にお目にかかった。

東にはガスに覆われた安蔵寺山の一部が見える。周辺の植物を観察しながら20分ほど待ったが状況は一向に改善しないので諦めて先に進ことにした。
赤土山山頂 赤土山から安蔵寺山を望む

赤土山から少し下り、その後はフラットな道が続く。ツリバナの青い果実が垂れ下がっている。そしてブナが多く見られるようになってきたぞ。登山道にはヤマボウシの花弁がたくさん落ちている。

歩き易い道なのでルンルン気分で進んでいくとあっという間に小石谷分れまでやってきた。左右に整然と並んだ二本のブナは門柱のよう。案内標識がこちら側に向いているので逆方向だと見落としないように注意!
赤土山からは歩き易い道 小石谷分れ

小石谷口からは急斜面をジグザグに登っていく。緩斜面で少し楽をしたが再び急斜面に変わる。ガスがなかなか引かず展望岩からの展望は望めそしてうもないので諦める。

1110m台のコブから先は樹林が切れるところが何ヵ所かあるが上空を見上げるも真っ白けで何も見えない。一歩一歩登っていくとようやく稜線が見えてきたのでヤレヤレ。倒木に腰かけて一息つく。もう少しだ!
露岩が目立つ尾根道 安蔵寺山山頂直下のブナ林

奥谷ルートからの登山道に出ると山頂は目と鼻の先だ。尻高ルートを合わせると安蔵寺山に着いた。先ずは山頂からの展望を楽しむ。やっとガスは取れてきたが空気が湿っているので遠望が効かないのが残念。

下の展望台まで下っても今日の天気では…それよりも縦走でしごかれてしまって展望台まで下る元気がないので、狭い山頂の一角でお昼にする。
奥谷ルート出合い 安蔵寺山山頂

上の展望岩 上の展望岩からの眺め(南西に赤土山とその後方に香仙原が覗く) 下の展望岩

下山は小石谷口へ下って滑峠まで車道を歩く予定なので、登ってきた道を引き返す。ようやく晴れてくれて下りでは開けたところから1110m台ピークや赤土山を望むことができた。1110m台ピークから下ったところに相次いで2つの展望岩があり、その上に登ると空中散歩を思わせるような胸のすく展望が得られて大満足!安蔵寺山方面は見え難いが、小五郎山〜赤土山までがぐるっ〜と見渡せる。

さらに下ったところで、4本の立木の幹にド派手にテープが巻かれていた。テープの示す尾根には胸ほどのササがびっしりと密生していてヤブ漕ぎ必至だ。これは一体何の目印?そのときには判らなかったが答えは30分後に出た。
小石谷に下る尾根道のテープ

小石谷分れで右折して小石谷(コイシガタニ)を下っていく。最初こそ歩き易い道だったが、苔むした岩の堆積するガレ谷を横断して下るところは踏み跡が怪しくなっているので慎重に歩いた。

少し登って尾根に乗った地点で振り返ってみると急斜面の尾根にテープが見える。「そうか、あのヤブに突っ込むとここに出てくるのか。」 判ったぞ!
コイシガ谷を下る 少し登って尾根に乗る

スギの植林された尾根を下っていくと程なく車道が見えてきて林道安蔵寺山線の小石谷口に出た。道ばたに咲く花や果実を観察しながら林道を滑峠に向けて歩いていく。目立ったのがクマノミズキ、アカメガシワかな。そのうち植物観察は飽きてきて惰性で歩く。コンクリート橋の架かるナカクラ谷からは高いところに香仙原の稜線が見えたが山頂は特定できなかった。小石谷口〜滑峠口までの車道歩きは85分かかった。草臥れてしまいました。

この山域は、香仙原からはヤブを漕いで弥十郎方面に縦走したり、尻高を基点にして安蔵寺山〜香仙原〜ワラビ谷と周回できるので機会があればチャレンジして見たい。
小石谷口(登山標識と保安林標識が並んでいる)

安蔵寺山は植生が豊富だ。林道歩きではずいぶんと多くの樹木や草花に出会うことができた。
ヤマアジサイ(滑峠口) ユキザサ(香仙原) ツルアリドオシ(縦走路) ツリバナ(縦走路) カマツカ(縦走路)
キブシ(林道) キツリフネ(林道) クマシデの果穂(林道) アカショウマ(林道) アブラチャン(林道)