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山 名
灰郷スマモ山(1020m) 小室井山(1072m)
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広島市佐伯区湯来
登山日 2019年5月2日(祝) 快晴
小室井山より望む灰郷スマモ山
参加者 単独
コース 色梨林道駐車地(7時50分)〜取り付き(7:55)〜起重機用ワイヤー(8:20)〜(9:20)灰郷スマモ山(9:25)〜940m台鞍部(10:05)〜積雪測量棒(10:25)〜1045m峰(10:45)〜(11:05)小室井山(11:30)〜林道横断(12:00)〜林道横断(12:15)〜970m三角点(12:30)〜850m付近林道に出る(13:00)〜支流(13:15)〜色梨林道に出る(13:30)〜熊押峠(14:00)〜(14:30)色梨林道駐車地
お弁当 小室井山山頂で食べる(他に候補はありません)
駐車場 色梨林道の道の膨らんだところに駐車(探せば見つかります)
トイレ 登山口付近にはありません
まとめ 灰郷スマモ山の南東尾根は山頂付近を除き全体的にササが薄いので登りに使えると考えていた。今回はその尾根を登って灰郷スマモから小室井山まで縦走する計画を組んだ。予定より早く順調に歩いたが、小室井山からの下りの最後のところで失敗した。うまくいかないものだ!

湯来の打尾谷地区の奥から色梨林道に入る。離合に苦労しそうな幅員の狭い林道だが対向車が来る確率は限りなくゼロに近いのである意味安心!取り付きの手前で路盤に溝が出来ていてうっかりタイヤを落としたら面倒なことになるので下手なバック運転で少し引き返して路肩の広くなっているところに駐車した。なお、路盤の溝は昨年7月の豪雨災害のときに発生したものではないかと思う。


林道を熊押峠の方に上っていきカーブミラーが見えたら右手の小谷に入る。なお明るい皆伐地まで行くと行き過ぎです。取り付きにはテープ類は見当たらない。

林床にはツルシキミが生えているくらいで歩き易い。すぐに右に振れて尾根に乗る。一直線の尾根道は植林の手入れ径なので、これまた歩き易い。だが次第に傾斜が増してきたので、小さいジグを繰り返して立木に掴まりながら高度を上げていった。
林道からの取り付き(手前が熊押峠) 一直線の急登道

植林が切れて植生が広葉樹林に変わったところに起重機のワイヤーがある。ワイヤーを辿れば起重機の残骸がある筈!最初はササの少ない斜面を選んで歩いていたが、そのうちササが煩くなってきたので尾根に上がる。

尾根はササは少ないが灌木が多いので灌木をかわしながら進んでいく。国土調査の多角点の赤い杭があった。
起重機のワイヤー 国土調査多角点

標高870〜890m付近まで上がると古いテープがあった。植生が植林のエリアで緩斜面なので、ほんの10分程度の時間ではあったが、ここが登りのルートで唯一気を抜くことができるところだった。

植生が再び広葉樹林に変わりササの中を泳いで登っていく。コブの手前まで登っていくとソヨゴなどの灌木が通せんぼをするようになってきた。ササと灌木の二重苦だ!
古いテープがある ソヨゴが進路を塞ぐ

1000m台コブに上がると正面に灰郷スマモ山の山容が見えてきた。殆どのササがこちら側に倒れているのには参った。山頂を越えた雪が吹き溜まりの如く積もっていた所為ではないかと推察する。

右手には木の間越しに天上山が見える。登りでの唯一の展望だが黄砂?の影響か?少々霞んでいるのでさっぱりだ。
1000m台コブ 天上山が霞んで見える

1000m台コブから登っていくと山頂の大ブナが見えてきて、丁度大ブナのところに上がった。三角点は大ブナから東に20mほど進んだところにあり、樹木の幹にテープが何ヵ所も巻かれていたので直ぐに判った。左の写真は東側から三角点付近を写したもので背後に大ブナも写っている。この写真では貧相に見えるが幹回りは2.5mくらいだ。

その大ブナはようやく新緑を纏ったばかりで、さらに後方にも幹回りは2mくらいのブナが見られるがそちらは未だ丸裸の状態だ。同じくらいの樹齢でも個体差があるんだね。登りでは思ったほどササに苦しめられなかったので設定タイムより30分くらい早く山頂に着いたが今日はロングコースなので休憩もそこそこに先を急ぐことにする。
灰郷スマモ山山頂

西尾根を下っていくと幹回り3mくらいの大ブナがあった。結果として今日見かけたブナのうち一番大きいブナだった。何となく踏み跡があるような?歩く人は少なくとも尾根が細いから踏み跡が維持されているんだろう。

尾根が平坦になって北西に向きを変えるところから南に振れて下ると940m台鞍部。1045m峰までは広葉樹林(旧湯来町)と植林(旧筒賀村)の界を歩いていけば良い。なお界には赤い境界杭が打ち込まれているので目印になる。
西斜面の大ブナ 940m台鞍部

940m台鞍部の前後では山菜採りに精を出したので相応のロス(推定ロス時間は15分程度)が発生していたと思う。一部ササが煩いところは植林にかわして歩いた。進路が北に変わった地点からは立木の間から小室井山〜1045m峰の山容を望むことができた。

1045m峰への登りで水色の積雪測量棒を見かけた。表面に数字が刻んであるので、きっとそうだと思うが何故にこんな場所に?
シルエットの1045m峰 積雪測量棒

1045m峰の手前にサルメンエビネが咲いていた。高いところを目指してササの斜面を登っていくと1045m峰に着いた。特に目印はないが横倒しになった石柱があったのでそうかなと思った。

ここまで湯来と筒賀、吉和と筒賀の界を歩いてきたが、いよいよ吉和エリアに入っていき小室井山の東斜面を上っていく。若葉を付けたコマユミが目立ちます。
1045m峰 小室井山東斜面

小室井山トレッキングコースのひとつのブナ・ミズナラコースに飛び出した。右折して最後に緩やかに登っていくと小室井山に着いた。正午までに着けば良いと思っていたが、ヤブが薄かったので、その分だけ早く着いた。

小室井山は15年前に訪れているんだが記憶は全くなかった。山頂の芝広場は少し暑いので木陰で早い昼食にする。
トレッキングコースに出る 小室井山山頂

下山は色梨林道の吉和側に出る予定なので歩いてきた道を引き返して遊歩道が右に曲がって下っていく地点の少し手前から樹林に入る。その地点には何か所もテープがあった。

方向を定めて進んでいくと1019m峰の稜線が見えてきて、少し右に軌道修正をして1019m峰を乗り越えて下っていくと管理道に飛び出した。管理道を少し歩き再び樹林に入っていく。
前方に1019m峰の稜線 管理道横断(1回目)

再び管理道を横断する。そこからは地形図に記載の無い林道が南に延びていた。目の前の斜面を登っていき三角点があろうかと思われるところまで進んだが三角点は(点称:荒木)見つからない。行ったり来たりして5分くらい探してみたが諦めた。

スギ林と広葉樹林の界を下っていくと右手から林道が合わさったが、この林道は前述の地形図に記載の無い林道だと思われる。
管理道横断(2回目) 三角点付近の景色

その先で間違いに気付いて引き返そうとしたが、あまりにも下りすぎてしまったので間違えた地点まで戻るのは諦めた。そして林道に下りてから軌道修正をしようとしたが、またまたうっかりして、下る予定の尾根のひとつ手前の尾根に入ってしまい、おかしいなあと思いながら下っていき枝沢まで下りたところで間違いに気づいた。近くにトチの巨木があった。その巨木を見に来る人たちが付けたであろう薄い踏み跡があったので助かった。

色梨林道に出る。道ばたにはカキドオシ、タネツケバナ、ムラサキケマンなどの春の花が咲いている。植物観察をしながら、山菜採りをしながらスタート地点までテクテク歩く。今回は最後にミスを重ねてしまったが、間違った原因も歩いたルートも判っているので、くよくよしないことにする。
色梨林道に出る

歩いたルートの殆どがヤブだったので花はあまり見かけなかった。久しぶりにサルメンエビネに出会った…ということは今の時期に西中国山地の山をあまり歩いていないことか!
ツルシキミの雄花(ミカン科) サルメンエビネ(ラン科) 虫コブ(ブナハアカゲタマフシ) クロモジ(クスノキ科) コバノガマズミ(レンプクソウ科)