HOME 戻る
山 名
掛頭山(1126m) 臥龍山(1223m) 広島県北広島町
登山日 2018年9月2日(日) 晴れ後曇り一時小雨
西八幡原より望む臥龍山
参加者 夫婦
コース 高原の自然館(10時)〜二川キャンプ場管理棟(10:35)〜掛頭山登山口(11:00)〜北側の電波塔(11:40)〜掛頭山(11:45)〜(11:50)リフト降り場(12:00)〜猿木峠(12:30)〜(12:50)コブ(12:55)〜(13:25)臥龍山(13:55)〜(14:05)雪霊水(14:10)〜千町原登山口(15:10)〜(15:30)高原の自然館 所要時間5時間30分
お弁当 臥龍山山頂で食べる
駐車場 高原の自然館(軽く50台は停められる)
トイレ 高原の自然館の屋外トイレ(水洗です) 二川キャンプ場(利用していないので詳細不明)
まとめ お盆の時期に臥龍山に登ったときに時間切れで掛頭山は持ち越しとなった。今回は先ずその掛頭山に登り状況次第で臥龍山まで縦走する計画を立てた。マツムシソウなどの初秋の高原の花にお目にかかるのも目的のひとつだ。

中国自動車道を戸河内ICで降りて、お昼を調達すべく 「おふくろ弁当」 に立ち寄る。そこで偶然にも知人のOさんに出合った。今日は雲月山で開催予定の自然観察会に行かなければならないんだろう。臥龍山方面に登ることを話すと 「あそこは例の事件があってから足が向かんよ」 と返してくる。Oさんに限らず誰しもそのように思うだろう。自分も事件が解決して暫く経ってから、ようやく登ってみようという気持ちになったんだから。


道戦峠を越えて北広島町に入る。樽床ダム堰堤入口には係員が居て進入禁止状態だ。ハテ水害の被害がこの辺りにも及んでいるのか?と思ったがそうではなかった。今日は聖湖マラソン大会の日でマラソンコースは早くから通行止めになっているんだ。スタート地点の八幡高原191スキー場の前はランナーや係員でごった返している。

ぐる〜っと大回りをして高原の自然館に着く。ここはチェックポイント兼給水所になっているようで数人の係員が待機していた。80歳代のおばあさんも頑張っている。邪魔にならないところに駐車して出発する。自然館前の道ばたには秋を告げるマツムシソウが咲いている。何とも言えない味わい深い色をした花だ。
高原の自然館前

八幡原の一本松のところから霧ヶ谷湿原の遊歩道に入る。霧ヶ谷湿原は再生事業が始まってから10年くらいになり今ではすっかり落ち着いた雰囲気に様変わりしている。木道周辺はススキの原で、猛暑だった今年もようやく秋が訪れてくれた。

湿原周辺にはツリフネソウビッチュウフウロゲンノショウコサワヒヨドリオタカラコウアキノノゲシキセルアザミアケボノソウクルマバナなどの花が咲き乱れている。カンボクは元々あったもののようだ。
霧ヶ谷湿原とススキ 霧ヶ谷湿原から掛頭山を望む

マツムシソウ(高原の自然館前) ヤマハギ(八幡原) ビッチュウフウロ(八幡原) カンボク(八幡原) キセルアザミ(霧ヶ谷湿原)
湿原の一角にホザキシモツケが群生していた。今まで気がつかなかったが、どこからか入り込んできたんだろうか?
車道わきには植栽されたコブシがその名の通りのコブシ大の実を付けていた。
アケボノソウ(霧ヶ谷湿原) ホザキシモツケ(霧ヶ谷湿原) アキノノゲシ(霧ヶ谷湿原) コブシの集合果(八幡原)

二川キャンプ場駐車場のある三差路を左に少し行ったところが、聖湖マラソン5km、10kmの折り返し地点のようで係員が待機している。自分たちはそこから雲耕(うずのう)に抜ける車道へと入っていく。掛頭山管理道が右に分れるところで車道は通行止めになっていた。歩くだけだから通させて貰います。

峠の手前の「掛頭山」の案内標識のところから右手の広葉樹林へと入っていく。なお道路の反対側には、八幡三方〜鷹巣山・大佐山方面への登山道が上がっている。←こちら側は標識は無い。
右に掛頭山管理道が分岐 掛頭山登山口

麓に広がっていたコナラ林は標高が上るにつれてミズナラ林へと植生が変わっていき、幹回り3m超のブナも見られるようになってきた。左手には山頂の電波塔に電気を供給するための配電線が上ってきていて、途中からは配電線に沿って登っていく。

管理道終点に飛び出して、「芸北八幡デジタルテレビ放送所」の電波塔のところから、掛頭山山頂へ通じる登山道へと入っていく。
コナラ林の登山道 電波塔のところから入る

コマユミがたくさんの果実をぶら下げているが赤く色付くのはもう少し先だ。心持ち下ってナラカシワの間をすり抜けるように登っていくと掛頭山山頂に着く。残念ながら展望は無い。

東に下っていくとすぐに管理道に出る。スキー場のリフト降り場に立つとゲレンデから風が吹き上げてきて気持ち良い。正面に見える芸北町〜大朝町〜豊平町の山を同定しながら少し休憩を取る。時刻は正午前、ここでお昼の予定だったが、臥龍山まで縦走することにしたのでお昼は後で。
掛頭山山頂 リフト降り場

【掛頭山管理道からの眺め】 今日は空気が澄んでいるので遠望が効いて遠くまで見渡させので、画像でも龍頭山が確認できる。

管理道を下っていくと、オミナエシツリガネニンジンワレモコウなどの秋の花が姿を見せる。千m級の山はこれから秋本番だ!一旦登山道に入り土塁に沿って下っていき、管理道に出てすぐに猿木峠・臥龍山方面の縦走路(左の写真)に入る。

猿木峠に着いた。エスケープするならここで左折すれば八幡原に下れるが今日は直進する。この辺りでも土塁が見られるが一体何のために造られたのか?
管理道から猿木峠方面へ 猿木峠

手前のコブまで上がると臥龍山がずいぶん近づいてきて、右に菅原林道へのトラバース道を分けると間もなく臥龍山に着いた。ここで遅いお昼にする。山頂からの展望は乏しいので大岩に上がってみると西に木の間越しに弥畝山の風車が見える。あれ〜え風があるのに回っていないぞ!何故?

小雨が降り出してきたのを機に下山を始める。菅原林道終点まで下りて、美味しい雪霊水をいただく。
ブナの大木 臥龍山山頂

ミヤマガマズミ(二川) ウメモドキ(二川) イソノキ(二川) フウリンウメモドキ(掛頭山) オミナエシ(掛頭山管理道)
先月登ったときには気付かなかったが、臥龍山の下山道にはあちこちでフウリンウメモドキがサクランボのような果実を付けていた。ツリバナもようやく熟してきた。サワフタギの果実は未だ緑色でこれからといったところ。
シシウド(掛頭山管理道) ヤマボウシ(掛頭山管理道) オオカメノキ(臥龍山) ツリバナ(臥龍山)

菅原林道終点からブナの森へと入っていく。傾斜が緩やかになり沢を何度か渡渉すると一面ススキの穂が揺れる草原に出た。正面に八幡高原191のゲレンデを見ながらのんびりと進んでいくと登山口に着く。さらに車道を20分ほど歩いてスタート地点に戻る。午前中は聖湖マラソンの関係者で賑わっていた高原の自然館の駐車場は閑散としていた。

高原の自然館の係員と少し話をして帰路に就く。千町原まで走ると猛烈な勢いで雨が降り出してきた。ワイパーを最高速にしても前が見えない状況で、これがまさしく「ゲリラ豪雨」だ!
千町原の草原