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山 名
米小屋山(544m) 笛吹山(596m) 大鉢山(534m) 忠四郎山(604m)
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広島県大竹市
登山日 2017年12月23日(祝) 晴れのち曇り
大竹晴海海浜公園より望む
参加者 夫婦
コース 錦龍公園駐車場(9時10分)〜(9:30)米小屋山口(9:35)〜(10:00)展望岩(10:05)〜(10:30)米小屋山(10:35)〜茅野原出合(11:00)〜笛吹山(11:20)〜(11:40)大鉢山(11:50)〜大鉢西峰(12:00)〜登山道に出る(12:10)〜林道出合い(12:30)〜忠四郎山(12:40)〜(12:45)展望岩(13:20)〜塩見峠(13:35)〜牧場管理道に出る(13:45)〜牧場ゲート(14:00)〜古道に入る(14:10)〜滝谷プレート(14:40)〜保安林案内板(15:05)〜(15:20)錦龍公園駐車場
お弁当 忠四郎手前の展望岩で食べる(多人数だと展望岩は難しいので大鉢山になる)
駐車場 錦龍公園駐車場(10台くらい停められます)
トイレ 錦龍公園駐車場に隣接の簡易トイレ(手洗い水はありません)
まとめ 次女が大竹市西栄に住んでいるので山の上から住まいを確認してみようと思った。なら展望の良い大鉢山が良いだろう。せっかくだから周辺の米小屋山や忠四郎山にも足を運んでみることにしよう。この日は空気が湿っていて、くっきりすっきり見えないのが残念だった。今回の山行きに際しては、大竹山の会作成の 「登山ルートマップ」 を参考にしました。ありがとうございました。

朝の連続ドラマを見終えてから支度をして広島市内の自宅を出る。廿日市ICから高速に乗り大竹市に近づいていくと前方に露岩が目立つ山容の大鉢山が見えてきた。高速を大竹ICで降りて国道2号線を横断し、錦龍公園に通じる細い道に入る。


久し振りに訪れた錦龍公園は駐車スペースがきれいに舗装されていた。つい最近舗装されたようだ。登山支度をしていると車が入ってきて男性が何も持たずに錦龍の滝方面に歩いていった。地元の人が散歩にきたのかな?駐車場の片隅にスダジイの樹があり地面にたくさんのシイの実が落ちていた。自分が子どもの頃に食べていたツブラジイよりは果実が一回り大きい。

トイレを済ませて左の道に入り坂道を上っていく。クリ園への道をみぎに過ごすと間もなく舗装が切れると「大膳川砂防指定地」と記された背の高い標柱があり、小石のゴロゴロした歩き難い道へと変わってきた。
錦龍公園登山口(右は錦鶏の滝・行者山方面)

送電鉄塔の手前で大竹山の会の赤色の案内標識に従って谷道に入り谷沿いに登っていく。途中で小方行者山へと続く登山道が左に分れる。なおも斜面を登っていくと米小屋山口に着いたので衣類調節のため小休止する。

米小屋山口には案内標識とは別に詳細ルート図があった。初めて登るハイカーには有難い道標となるだろう。ここで一旦三石登山口に下る左回りルートと、米小屋山から登る右回りルートとに分れるが、自分たちは右回りルートで歩くので右折して先ずは米小屋山を目指す。
米小屋山口方面へ 米小屋山口

米小屋山口から少し登って振り返ると二本の送電線が並行して西に伸びている。その向こうには宮島や阿多田島が穏やかな瀬戸内海に浮かんでいて、大竹や岩国のコンビナート群が海に突き出ているように見える。

案内標識の立つコブから心持ち下りシダの繁る急斜面を登り返すと展望岩があった。標識は標高 485m 396mと訂正されていた。間違いや勘違いは誰にもあること!いちいち気にしていたらきりがない。
シダの繁る急斜面を登る 展望岩(標高400mくらい)

【展望岩からの眺め】 北に見えるのはこれから登る米小屋山の肩だが山頂はさらにその奥にあり見えていない。谷を隔てて、米小屋山の次に歩く予定の笛吹山から大鉢山の稜線が見える。

展望岩から暫くはフラットでかつ樹木が切れた露岩地帯が続き左右の展望を楽しみながら進んでいく。右手には傘山、大野権現山、経小屋山、宮島が見える。肩まで登るとアカマツ林となり松葉のクッションが効く道は足に優しい。

程なく米小屋山山頂に着いた。残念ながら展望はなかった。山頂には山頂標識と大竹山の会の 「会員募集」 の貼紙があった。
展望地帯(振り返って写す) 米小屋山山頂

米小屋山から西斜面を鞍部まで下ると案内標識が立っていた。目の前の斜面を登り返したところのコブからは尾根通しに進んでいき次のコブを左から巻いて下っていくと谷道(左の写真)に出た。三ツ石に下る谷道は今でも健在なのか、一目ではよく判らなかった。

右にとり峠の 「茅野原出合」 まで登り、そこから案内標識に従って笛吹山への近道に入る。茅野原牧場管理道まで出て尾根の先端から取り付くと大回りになる。
谷道に出る(左が三ツ石) 茅野原出合(奥が牧場管理道)

羊歯の斜面を登っていくとたやすく稜線に乗る。牧場からの尾根道はあまり歩かれていないようで踏み跡は不明瞭だった。今の時期は広葉樹が木の葉を落しているので、右手には忠四郎山近辺の山並みが木の間越しに見える。

程なく笛吹山に着いたが、山名から想像するイメージとは程遠くて、宮島の岩船岳〜大竹コンビナートの方向を除いては展望は無いのでノンストップで通過する。だが笛吹山からの下りでは眺望の良い岩場が何ヶ所かあった。
笛吹山の稜線に乗り替える 笛吹山山頂

右に三ツ石方面への下山路を見送り、そこから斜面を登ること3分で大展望の大鉢山に着いた。正面に小方行者山が小さく見えて、その背後にゆめタウンが見える。娘の住まいはさらに西側の工場地帯付近なんだが見通しが悪いので場所を特定することはできなかった。

大鉢山には予定より20分遅れで着いたので、ここでお昼にしようかとも考えたが、予定どおり忠四郎の展望岩まで行くことにした。
米小屋山(真後ろに傘山) 大鉢山山頂からの眺め

登ってきた道を鞍部まで下り左折して三ツ石登山口方面に下っていくと直に三差路があるので案内標識に従って忠四郎山への連絡道に入る。案内標識には 「大鉢鞍部分岐」 と記されていた。

沢とは言えないような流れの殆ど無い沢を渡りシダの斜面を登っていくと540m台ピークに立った。このピークは 「大鉢西峰」 と名付けられている。
忠四郎山連絡道に入る 展望の無い 「大鉢西峰」

大鉢西峰の僅か30m先に 「忠四郎別れ」 があり真砂土の急斜面を下っていく。行く手には忠四郎山が大きく見えるようになってきた。

大鉢山と忠四郎山とを結ぶ連絡道の存在を知ったのは、「初級中年登山隊」の山行きレポートだった。それを元に自分も歩いてみたのが10年前のことで、当時は何とも心細い道だったのが今では良く踏まれた道へと変わり、随所に案内標識も立てられていて誰でも歩けるハイキングコースとなっている。なお、「初級中年登山隊」 のサイトは現在では削除されている。
忠四郎別れ 忠四郎山(右は展望岩ピーク)

急斜面を谷まで下りきると三差路があり、そこに「大鉢西峰下」の案内標識が立っていた。標識に従って奥の方に向かい直に沢を渡ると登りが始まり、山崩れ防止用?の防護柵が等間隔に埋められた斜面を登っていく。

ここで25,000図を拾った。少し湿っていたが充分に読図可能なので最近落したものに違いない。何となく親近感のある地図だったが、そのあたりのことは省略する。でも山に入って地図を無くすると困っただろうに…と思う。
大鉢西峰下(手前が三ツ石登山口)) 防護柵の施された斜面

尾根に乗るとたくさんの地雷(茅野原牧場で飼育されている牛の糞)が登山道に落ちているので踏まないように注意して進んでいく。塩見別れで道が二手に分かれるが左手のショートカット道に入る。暮れも押し迫って来たがタカノツメの落葉は未だキャラメルの匂いが残っている。

左の標識は大竹山の会が設置した最新バージョンのようで、チューブ入りの塗料を押し出してアクリル板に描いたものだ。手書き文字なので暖かさを感じます。
塩見別れ標識 林道に出る

林道を上っていき「忠四郎山」の案内標識の立つところから林道と別れて山道に入ると僅か2分で忠四郎山に着いた。残念ながらこの山も周囲には雑木が茂り展望は全く無い。

引き返して展望岩のあるコブに上がってお昼にする。岩の上は狭いのでくつろげるのは数人程度だ!今では目の前に成長したヒノキが聳えて景観を損ねている。宮島方面が開けているが、霞んでいるので楽しみにしていた眺望はお預けとなってしまった。
大竹市の名山 「忠四郎山」 展望岩からの眺め

下山は三ツ石登山口に下り錦龍公園に向けて登り返す予定だったが、生憎展望が望めないので、少し遠回りではあるが牧場に出て錦龍公園への谷道を下ることにした。先ずは塩見峠まで下り牧場方面への道を採る。塩見峠の「広島やまびこ会」の標識は今でも健在だった。

林道は今では路面に灌木が生えまくって車両の進入は不可能状態で、登山者と牛のみが歩いているだけだろう。左手前方に草を食む牛を見ながら下っていくと牧場の管理道に出た。
塩見峠(奥側が塩見別れ) 牧場管理道に出る

管理道の片隅の水溜りに氷が張っていた。このあたりの標高は500m近いので相当冷え込むんだろうな。笛吹山への尾根道・米小屋山方面への谷道を右に相次いで見送ること3分でゲートがあった。牛が通れないようにと厳重に組まれているので迂回することはままならず、骨組みの隙間を潜って外に出る。

ゲートから10分で錦龍公園口に下る古道に入る。中国電力の電柱番号は、ダニワブンキ70と71の間で、入口付近には 「熊出没注意」 などの看板がある。
茅野原牧場のゲート 錦龍公園口に下る古道入口

古道に入ると左手の谷には手入れの行き届いた美しいヒノキ林が広がる。しかし谷の底には不法投棄された大型ゴミが飛散している。何とも情けない光景だ!

古道は右に振れて緩やかに下っていき大きくUターンする。見逃して直進すると急に道が悪くなるので気付く筈。流れの殆ど無い沢を渡ると、暫くは左岸を沢沿いに下っていく。
ヒノキ林の谷 Uターン

渡渉を繰り返し、左岸の高巻き道に入ると海が見えるところがあるんだが今日は霞んでいて良く判らなかった。ジグザグに下っていき数本の丸太を渡した橋を渡る。次いで半ば壊れた橋を渡ると 「滝谷・三倉ハ左手⇒」 と記されたプレートがある。今では塗料が剥がれて判読が難しくなっている。

今自分たちが歩いている道は、三倉岳に登る岳人がJR玖波駅から歩いた道だということを、「山毛欅の森塾」主宰のNさんから教わった。今でも訓練の一環として歩かれていると思う。
木橋を渡る 「滝谷」のプレート

滝谷のプレートのところからは少し泥濘んだところを歩き、右岸に渡ると羊歯や灌木が煩いところを過ごすした先で保安林の看板に出合った。その後は道幅の広い道となり左右に分れる鉄塔巡視路を幾つか過ごすと、米小屋山分岐に返ってきた。

それからは午前中に歩いた道を逆り本日の工程を終了する。下山後に晴海臨界公園に行って登った山を眺めてみた。久し振りによく歩きました。
保安林の看板 返ってきた(右が米小屋山)