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山 名
神峰山(452m)
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広島県大崎上島町
登山日 2016年1月11日(祝) 晴れ時々曇り
天満港沖より望む神峰山
参加者 夫婦
コース 天満港(9時30分)〜(9:40)かもめ館(9:55)〜金剛寺(10:00)〜(10:30)最初のベンチ(10:35)〜(11:10)石鎚神社(11:20)〜(11:30)神峰山(11:35)〜中腹駐車場広場(12:00)〜テレビ塔広場(12:20)〜(12:25)石鎚神社(13:05)〜石鎚神社(13:50)〜かもめ館で買物〜(14:15)天満港 所要時間4時間55分
お弁当 石鎚神社の展望台で食べる(他にも候補はたくさんあります)
駐車場 竹原港駐車場(相当台数停められます)
トイレ 天満港・かもめ館(何れも水洗です)、第2展望台の先(水洗ですが機能不全)、中腹駐車場、テレビ塔広場(水洗です)
まとめ 好天気が続く新年早々の3連休、最終日だけ空いたので大崎上島の神峰山に登ってみることにした。ガイドブック「続・ふるさとの山歩き」で紹介されているファミリー向けの山で、この日はガイドブックに記載されているのと同じルートを歩いた。小春日和を思わせるような陽気で気持ち良い山歩きができました。

広島市内の自宅を7時半に出て、広島IC〜志和ICの間だけ高速を利用し、西条バイパス・国道2号線を走る。予定の75分に対し約1時間で竹原港に着いたので高速艇の出船時刻にはかなりの余裕があり、待合室で展示パネルを見たりして時間を潰した。高速艇は貸し切りであっという間に大崎上島の東側に回り込むと、左前方に神峰山が見えてきて、赤い鉄製桟橋の天満港(木江港)に着いた。


港から島の外周道路を南に10分で登山口の案内があったが、今日はここから入らずにすぐ南に見えるかもめ館に向かう。竜宮城をイメージしたというド派手な色彩のかもめ館の中に入ると、いかにも暇そうな(失礼)管理人さんがいて、木の江の歴史や周囲の島々の名や山についてレクチャーを受ける。

神峰山登山口はかもめ館の中にある。1階ロビー入口からはタワーの最上部迄らせん階段を登っていき連絡橋を渡ると金剛寺に出る。こんな粋な登山口には初めてお目にかかったぞ。
登山口のあるかもめ館 かもめ館登山口

連絡橋を出て金剛寺の境内に上がると本堂の真後ろに神峰山の稜線が見える。一番高いところは山頂のようで山頂ではなく山頂は左奥に見える。登山道はお寺の右手にあり 「展望台まで1910m」 の案内があるので簡単に判った。

登山道に入ると暫くは手摺のついたスロープが続く。元々は赤色に塗られていたと思われるが今では赤色塗料が剥げ落ちて赤白まだら模様になっていた。名前の判らない樹木や果実…自分のホームグランドの広島南アルプスとの植生の違いを認識!
金剛寺(真後ろに神峰山) 金剛寺の右手から入る

落ち葉で滑るアベマキ林を抜けるとコシダの茂る灌木帯となり見通しが良くなってきて、振り返ると幾つもの島が見えている。登山道沿いにはヤマツツジが咲いているが今年の冬はとても暖かい異常気象なので、植物が季節を勘違いするのはやむを得ないことだろう。

展望台まで中間点のところに最初のベンチがあり小休止する。「展望台まで990m」の標識があったので中間点と判る訳だ。そこから5分で七合目休憩所があり、その先で東側に回り込むと北に竹原市街地と朝日山が見えてきた。見える方向や景色が変わっていくのが嬉しいね。
アベマキ林(下山時に写す) 七合目休憩所

少しだけ急登を喘ぐと石鎚神社に着いた。石鳥居の奥に立てられている松飾りが正月の雰囲気を留めている。境内の片隅に造られた展望台に上がると壊れて用を成さない折り畳みイスが置いてあった。何故に片づけないんだろうか?

展望は東側半分だけだが、すこぶる良い。残念ながら今日は空気の透明度が低くて遠くまでは望めないが、目の前には愛媛県の大三島が大きく横たわっていて、鷲ヶ頭山の左後方に瀬戸田の観音山が霞んで見える。
正月飾りの残る石鎚神社 石鎚神社前の展望台

石鎚神社から尾根道を南に向けて下っていくと立派な展望デッキがあった。ここには展望パネルが設置してあるので開けている東側に見える島や山をパネル表示と付き合わせて確認した。海に突き出た小さな半島のようなところに木の江温泉の立派なホテルが建っているのが判る。

パネルには「瀬戸内海国立公園 神峰山」の表記があった。登山道や山頂部の遊歩道が整備されているので成る程国立公園だからなのか…と思った。しかし併設されているトイレは水洗にもかかわらず、その機能が失われていて残念な思いがした。
鞍部の展望デッキ 展望デッキからの眺め

鞍部から遊歩道を登っていくと山頂から鐘の音が聞こえてきた。トレラン姿の若い男性とすれ違ったのでこの人が突いていたんだろう。神峰山山頂には、鐘楼の他に薬師堂、2等三角点、テーブルとベンチ、数体のお地蔵様、新しい展望台があり賑やかだ。

展望台に上がると西側半分の眺めが良くて、大崎下島の一峰寺山やお隣大崎町の大崎火力発電所の高い煙突が見える。登るときもそうだったが、見える方向や景色が変わっていくので、どこからの眺めも新鮮です!
神峰山山頂の薬師堂 神峰山山頂の展望台

神峰山から中腹駐車場広場に向けて南西尾根を下っていく。擬木階段が付けられた急な下り道はハテどこかで歩いたような道だが?そうそう勝成山憩の森の下勝成山からの下り道に似ているぞ!振り返ると木の間越しに神峰山の山頂が見える。

遊歩道わきにはゴミ入れやテーブル・ベンチが設置されているが、手入れが行き届いていなくてベンチは草に埋もれてしまっている。壊れているようにも見える。道も少々荒れ気味だ。歩く人が少ないのか?修繕予算が付かなのか?
ゴミ入れと朽ちたベンチ 急な横木の階段道

尾根沿いの遊歩道から中腹駐車場広場に下りる。広場の遊歩道案内図で現在位置を確認してから山頂へと向かう車道を上っていく。山側の車道わきには赤い頭巾と前掛けという装いのお地蔵様が適当な間隔を空けて並んでいる。

少し早足で歩いたので約20分でテレビ塔広場に着いた。ここには多島美を望める場所に大きな展望デッキが設けられていて、この日も観光客?の姿が見られた。駐車場には地元の大崎上島町が製作した、「上峰山展望台案内図」、「瀬戸内海国立公園・神峰山」の案内板がありしっかりとPRがなされている。
中腹駐車場広場 テレビ塔広場

トイレの左手から石鎚神社へと続く遊歩道を上っていくと石鎚神社に戻ってきた。予定どおり展望台に上がって目の前に広がる多島美を堪能しながらお昼にする。帰りの高速艇の乗船時間から逆算すると、午後1時過ぎまで40分くらいの時間があったので暖かなやわらかな日差しを浴びながらのんびりした。

正面に穏やかな瀬戸の海を見てコシダの道を下り、そして時折り植物観察をしながら金剛寺まで下る。金剛寺からはかもめ館の方には行かずに、左手の参道を下っていくと消防格納庫のそばの登山口に出た。
シダの道を下る 金剛寺の参道を下る

ちょっとだけ回り道をして「かもめ館」に立ち寄り、甘そうないしじみかんを買い求める。乗船時間までは余裕があるので管理人さんに大崎上島の歴史についてレクチャーを受ける。「瀬戸内海の造船の島として名を馳せた島で、以前は十数社あった造船所は今では3社と数えるほどになってしまった。」とのぼやきを聞いた。帰りは行きと同じく高速艇を利用した。

【ようこそ瀬戸内海国立公園神峰山へ】 この神峰山からの眺めは瀬戸内海の115の島々が見渡せる景観が自慢です。 伝説によるとイチキシマヒメは行方不明の吾が子を探して瀬戸内海を旅する途中、この神峰山にやってきました…(中略)…この島のロマンを感じながら眺めを楽しんでいただければ幸いです。(テレビ塔駐車場・木の江中学校)
天満港(木の江港)

暖かい島には山裾の畑地に水仙が咲いていたが山に入ると花は殆ど見られません。今の時期まで残っている果実はおいしくなくて小鳥も食べないんだろう。
スイカズラ (スイカズラ科) ヘクソカズラ (アカネ科) ヒサカキ (モッコク科) ソヨゴ (モチノキ科) ネズミモチ (モクセイ科)