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山 名
下勝成山(652m) 上勝成山(684m)
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広島県大竹市
登山日 2015年3月14日(土) 晴れ 燕山から望む縦走路
燕山から望む縦走路(14/03/23写す)
参加者 単独
コース 栗谷支所バス停(8時20分)〜三倉平(8:45)〜(9:40)札ヶ峠(9:45)〜616m峰(10:15)〜仏王寺山分岐(10:47)〜558m峰(11:00)〜下勝成山(11:25)〜車道に出る(11:40)〜(12:00)上勝成山(12:30)〜ため池(13:15)〜(13:30)槇ヶ峠・浜本工芸バス停
ガイド 廿日市の山々さんの『上勝成山〜下勝成山』を参考にしました。
お弁当 上勝成山山頂で食べる(他にも展望の良いところはたくさんあります)
駐車場 縦走するのでバスを利用しました。
トイレ 玖島川親水公園(栗谷支所バス停前。水洗です) 神ヶ原駐車場(バイオトイレです) 三倉平駐車場
まとめ 丁度1年前に、燕山〜616m峰〜三倉岳を周回したときに、三倉岳から勝成山方面に行けるんだと思ったものだ。縦走となるとどうしてもバスを利用することになるので躊躇していたが、岩国市内で開催されるJRダイヤ改正のイベントに参加する娘に登山口付近まで送ってもらうことにして念願の縦走が実現した。

山陽自動車道を大竹ICで降りて北栄から国道186号線に乗る。徐々に標高が上っていき八丁あたりから霧が出てきた。前日の夜に降り出した雨は明け方にはあがったが未だその影響が残っているんだ。マロンの里の前を走って栗林に入り、きれいなトイレのある親水公園で降ろしてもらい、トイレを済ませて出発する。


栗谷 栗谷は深い霧のベールに包まれて何も見えない。いつもなら進行方向に三倉岳の三本槍や燕山が見えるんだがね。道ばたに野菜販売所があったので覗いてみるとシキミを売っていた。『要るなら山から下りるまで取っといてあげるよ』と言われたが…そう言えばもうじき彼岸だな。

三倉平に入る頃には霧が少し晴れてきた。三倉平駐車場には車が停まっている。早朝からクライミングの練習か?
三倉平
出発点の栗谷親水公園前 人工登攀壁のある三倉平

三倉平から林道小栗林線に入る。霧が晴れ左手には三倉岳の三本槍が見えてきた。今では使用されていないログハウスがあり、テラスには蚊取線香が…バブルの時代に建てられたものか?夏には避暑に訪れていたんだろうな。路肩には 『採取禁止…許可なき者は…』 と記された看板があり、入られないようにビニールひもが張ってあった。この辺りの山では○○茸がたくさん採れるんでしょうね。

三倉平から1時間くらいで札ヶ峠に着いた。勝成方面の取り付きは峠から30mくらい旧佐伯町側に下ったところにだ。昨年歩いたときにはあった取り付きを示すテープやプレートは無くなっていたが、踏み跡が山に向かって付いているので何となく判る。
札ヶ峠
札ヶ峠の取り付き

傾斜がきつくなってきた 今日は地形図を栗谷から札ヶ峠、縦走路、上勝成山から槇ヶ峠までの3つに分けて用意した。札ヶ峠で二枚目の地形図に差し替えて山道に入ると目の前にベンチがありそこから西に子負岩を見る。

尾根道にはシキミが多い。野菜販売所で買わなくてもなんぼでもあるぞ。展望の無い急斜面を少し喘ぐとあっという間に稜線に出た。そこにはテープが何ヶ所も付いていた。あと数年は倒木も目印になります。
稜線に出たところ
傾斜がきつくなってきた 稜線に出たところ

616m峰 稜線に出て左折して北に進んでいくと展望のない616m峰に着く。稜線をさらに北上していくと木の間越しにではあるが左手に羅漢山、右手に勝成山や大野権現山が見えてきた。

610m台ピークからの下りでは道ばたにイワカガミの葉がびっしりと生えている。あと2ヶ月ほどでイワカガミロードだ。次の540mジャンクションピークの前後はイバラが繁茂して少し難儀をしたが、全体的には踏み跡があり問題なく歩ける。
木の間越しに勝成山
展望のない616m峰 稜線から木の間越しに勝成山

仏王寺山分岐付近 ジャンクションピークから下り雑木林の中を登り返すと展望の無い530m台ピークに着き、右に振れると30mくらい先に仏王寺山分岐の案内(松の幹に巻かれた赤テープに仏王寺山の文字)があった。

今までよりは少し道が良くなってきたぞ。鞍部まで下ると立派なアカマツ林が広がっている。見るからに○○茸がたくさん生えそうだ。確かこの辺りは国有林?
立派なアカマツ林
仏王寺山分岐付近 立派なアカマツ林

展望のない558m峰 558m峰を過ごすと少し展望が開けてきて、左手にオオネンドウ〜大峯山の稜線が近くに見える。少し登ると右手に展望の良いところがあり616m峰〜辿ってきたルートを振り返ることができた。616m峰の真後ろに三倉岳が覗いている。

縦走路に新しい足跡が残っている。しかも多人数のようだ。一体?下勝成山に着いたときに判明した。
辿ってきたルート
展望のない558m峰 辿ってきたルート

下勝成山 下勝成山の山頂は福山市からやってきた某企業の人たち30名くらいで賑やかだ。ここはスルーして次のコブを右から巻いた先のベンチで休憩する。ここは北の西中国山地も南の瀬戸内海も両方とも望むことのできる絶好のロケーションだ。

のんびりと眺望を楽しんでいると後方から声が聞こえてきたので追い立てられるように出発する。車道まではづっと手摺付きの遊歩道が設置されているが、急なところがあるので注意!
遊歩道
グループで賑わう下勝成山 整備された遊歩道が続く

上勝成山 下勝成山から15分で車道に出た。上勝成山は山頂に建つ電波塔の管理用の車道が山頂直下まで延びているので聊か味気ないが仕方のないこと。勾配のきつい車道を登っていくと丁度お昼に上勝成山に着いた。どこからか正午を告げる『恋はみずいろ』のメロディが風に乗って聞こえてきた。

ベンチのある山頂広場からの展望は素晴らしい。北には未だ雪がたっぷりありそうな西中国山地の千m級の稜線が真っ白だ。北〜東にかけては廿日市市佐伯町のメジャーな山が連なっている。南側は逆光で見難いので同定はしていない。山頂広場は福山市からのグループに譲って、自分は一段下がった電波塔のフェンスのところで大峯山を眺めながらお昼にする。
大展望の上勝成山山頂

上勝成山山頂からの眺め

下山口 佐伯から市内方面のバスの便は1時間ごとで、浜本工芸前バス停の次の発車時刻は14:03だ。所要時間は1時間を予定しているが、ルートの状況が判らないので30分の余裕を持たせることにして、3枚目の地形図に差し替えて、電波塔の裏から尾根道を下っていく。

標高600mくらいで尾根が右カーブしているところがポイントだったが、踏み跡がそのように付いていたので安心した。
尾根道
電波塔の裏が下山口 判り易い尾根道

階段道 やがて階段道が現れた。このルートは1996年広島国体に用いられたそうで、階段道はそのときに造られたものと推察するが、それから20年近く経った今でも…多少は朽ちたり流されたりしているが…健在だ。

標高550m付近の急斜面では道がジグザグに付けられていて楽に下ることができた。やがて尾根地形となりびっくりするほど良い道が続いたが。
良い道
階段道が残っている びっくりするほど良い道

右手の斜面へ ルンルン気分で下っていったのも束の間で、幾本もの倒木が登山道を塞ぐ倒木地帯が待ち構えていた。尾根道が登りに差し掛かるところで、尾根道と別れ松の倒木を跨いで(左の写真)右斜面を下っていくが、相変わらず倒木が多く、テープが無ければ本当にこの道が正規のルートなのか疑ってしまう程だ。

植生がササ床のヒノキ林に変わると間もなく荒れ果てた林道に飛び出した。谷沿いに造られた林道を北へと下っていく。
尾根道から右手の斜面へ ササ床のヒノキ林

可愛らしいプレート 林道を下っていくとため池にぶつかるが、その直前に可愛らしいプレートがあったので紹介する。このルートを登りで利用する場合は、プレートに記されているように 『50m先右へ』 だ。この右折してヒノキ林へと入っていく地点を見逃さなければ後は簡単だろう。的を得ている道標だ!

ため池にぶつかったところで右折してため池の周囲を反時計回りに進んでいく。ため池からさらに下っていくと簡易水道施設?があった。
反時計回り
可愛らしいプレート ため池の周りを反時計回りに

浜本工芸バス停 墓所まで下ると舗装路に変わり森を抜けると津田の民家が見えてきて道なりに下っていくと槇ヶ峠(浜本工芸バス停)に着いた。途中からゆっくり目に歩いたがそれでも上勝成山山頂から1時間で下った。バスの到着時間まで30分以上あるので河津原手前の玖波分れまで歩く。途中の車道からは上下勝成山を望むことができたが構図がイマイチなのが残念だった。

今回歩いた札ヶ峠〜槇ヶ峠の間は全般的に踏み跡があり、上勝成山からの下りで倒木が目立ったくらいで、ヤブ漕ぎをするようなところはなかったので問題なく歩ける。バスを利用するなら便の少ない栗谷側から登る方が安心できると思う。
槇ヶ峠(浜本工芸バス停)