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山 名
笠戸島縦走(尻高山249m 高壺山255m 白浜山188m)
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山口県下松市
登山日 2015年1月31日(土) 晴れ時々曇り
笠戸島(中央のくびれた所が江の浦)
2011/01/08大島半島太華山より写す
参加者 夫婦 下の娘
コース 深浦バス停(8時43分)〜外野山林道起点(8:50)〜スカイ5号(9:10)〜(9:35)尻高山(9:40)〜象の肩分れ・スカイ4号(9:50)〜大浦越え(10:10)〜(10:30)高壺山(10:35)〜砲台山(10:50)〜(11:15)地蔵峠・スカイ3号(11:20)〜配水タンク(11:50)〜江の浦山(12:10)〜(12:20)白浜駐車場・スカイ2号(12:25)〜(12:35)展望岩(13:20)〜白浜山(13:30)〜峠ノ浦越え・峠道(13:45)〜奥畑山・スカイ1号(14:15)〜(14:25)天狗岩(14:35)〜212m峰(14:55)〜本浦の車道(15:15)〜本浦漁港(15:20)〜(15:40)ふれあい岬駐車場
お弁当 白浜山手前の展望岩(140m台ピーク)で食べました
駐車場 ふれあい岬公園駐車場(10台くらい停められます。当日はおそらく貸し切りだったと思う)
トイレ 笠戸島ハイツ(もちろん水洗です) 深浦バス停、深浦駐車場、白浜駐車場…何れも簡易トイレです。
まとめ 今から約4年前になるが、久地の尻高山に登ろうと思いネットで検索してみると何故か笠戸島のそれの方ががたくさんヒットした。その後、山口県の山に登ったついでに登山口やバス停の下見をしたりして情報を収集してきた。それに『こちら山勘研究所』さんのサイトや金光さんの新刊本を参考にして、深浦〜瀬戸付近までの大縦走を計画し冬場の歩き易い時期を選んで決行した。

スタート地点の瀬戸に8時頃着く予定で、午前6:20に広島市内の自宅を出発し、山陽道熊毛ICを7:20に降りて、瀬戸には7:50頃に着いた。今回は大浦分れの少し先にある『ふれあい岬』の駐車場を利用した。時間に余裕があるので登山支度をして笠戸島ハイツまで歩いて、バスの出発時間までの間、ハイツのロビーでゆっくりさせてもらった。なおバスの便は少ないので注意。詳しくは防長バスのHPを参考に!


深浦バス停 笠戸島ハイツバス停は県道から少し入ったところのハイツ敷地内にある。この方が利用者にとっては便利だろうが、実は下見したときにはバス停が見当たらなかったので、あれっと思ったものだ。やがてやってきた8:18発のバスに乗る。予想はしていたが乗客は自分たちだけだった。それでもバスを走らせなければならないんだ。

バスは数ヶ所の停留所で時間調整をして終点の深浦に着いた。運賃は540円だった。運転手さんが「バスを利用する登山者は滅多に居ないよ」と言っていたが、縦走する場合は皆さん2台の車を使うのか、それとも登山者がそんなに多くないのか?
深浦バス停(商店はシャッターを下ろしたままだ)

海沿いの道 深浦バス停から正面に尻高山を見ながら海沿いの道を西へと進んでいくとトイレのある広場があった。広場は私有地だが駐車場として公開されているので車の場合はここに駐車すれば良さそう。

目指す方向には道標の如く建っている携帯電話のアンテナ塔が見えるので、迷うようなことは無さそうだ。広場の先で左折してガラン越えに向かう道に入り、すぐに外野山林道の白い標柱のところで右折して外野山林道へと入っていく。
広場の先で左折する
海沿いの道を西に進む 広場の先で左折する

ヤシャブシの道 右手に携帯電話のアンテナ塔を過ごす。道ばたには木の葉を落としたヤシャブシの木が目立つ。瀬戸内海に浮かぶ暖かい島だからか、常緑樹のヤブニッケイも数多く目に付く。

いつの間にか舗装路が土道に変わっている。よくあることだがたいがい気がつかない。笠戸ドックの産業廃棄物処理場を過ごすとと間もなく111mピーク北側の峠に着いた。峠の先に立つ『尻高山』の道標のところで右後方に折り返してスカイ5号へと入っていく。
スカイ5号終点
ヤシャブシの多い外野山林道 スカイ5号終点から取り付く

尻高山 登山道は、これでもかと言うように整備されているが、竹ヤブの切り通しのところは油断できないだろう。2つの偽ピークを過ごすと最初の目的地の尻高山に着いた。左手が切り開かれていて、これから歩く高壺山や火振岬の灯台が見える。

南北に長い笠戸島だが、先端部がタツノオトシゴの尻尾のように左にくるっと巻いているので、尻高山付近では南に向かって歩いていることになる。だから左手が東になり何だか勘が狂ってしまう。
尻高山から縦走路を望む
4等三角点の尻高山 尻高山から縦走路を望む

尻高山からの下り 尻高山の南尾根を下っていき心持ち登り返すと象の肩分れだ。スカイ5号はここまでで、これから先の地蔵峠まではスカイ4号へと変わる。

象の肩分れで東に直角に折れて軽いアップダウンを繰り返しながら下っていくとガラン越えで、左手の深浦からガラン道が上ってきているが、右手のガラン方面への道は消えている。ガラン越えから緩やかに登り緩やかに下ると十字路の大浦越えで、左右からしっかりとした道が上ってきていた。
ガラン越え
尻高山からの下り ガラン越え

高壺山 高壺山への登りは灌木帯があるので時折り東側の視界が開けて火振岬や上関町の祝島が見える。ヤマモモの巨樹を過ごすと2等三角点の高壺山に着いた。南西から薄い踏み跡が上ってきているがルートはあるんだろうか?

高壺山から心持ち下っていくと戦時中の遺構が見られるようになってきた。一帯は砲台跡が見られることから砲台山と呼ばれている。特筆すべきは赤煉瓦造りの建物で、何とか原形を保っている。ここからは南東の展望があります。
赤煉瓦造りの建物
展望の無い高壺山山頂 砲台山の赤煉瓦造りの建物

大円形窪地 ロープ場の急斜面を下っていくと大きな窪地のあるピークに着いた。この窪地は一体?窪地の縁からは東〜南西に広範囲の展望があるので休憩に適している。

ロープのある短い斜面を下ると左手から深浦からの道が上ってきていて、案内標識もあった。深浦を出てから2時間以上経っているが、コンパスで円を描くように進んでいるので未だ深浦の圏内なんだ。そこからすぐに地蔵峠に着いた。左手のスギ林から細い踏み跡が上ってきている。スカイ4号はここまでだ。
地蔵峠
大円形窪地のあるピーク 地蔵峠堂の建つ地蔵峠

配水タンク 地蔵峠からスカイ3号に入ると約7分で分岐が現れる。直進は三角点のある小深浦山だが展望がないとのことなのでパスして、直角に右折れしてロープの付いた長い急斜面を下っていく。

配水タンクのところに下りて左手の舗装路を下っていき、クリーム色の鉄筋アパートの裏手から再び山道に取り付く。なお取り付きの少し手前にピンクのリボンが付いていたが、そこは以前の取り付き?で今ではヤブ化している。
配水タンクの左側を下る

江の浦山 左手に笠戸ドックを見ながら岩の多い尾根道を登っていくと江の浦山(99mピーク)に着いた。東側の展望地からは下松市の茶臼山〜光市街地〜上関半島〜長島〜祝島が見渡せる。背後には低山なれど形の良い竜ヶ岳や琴石山が聳えている。

墓所の裏手を抜けると白浜駐車場広場に下りた。スカイ3号はここまでだ。駐車場から車道を東に下っていけば白浜海水浴場があるが距離も比高も結構あるので海水浴場のロケーションとしては厳しいものがあるのかな?
白浜駐車場
大岩が目印の江の浦山 白浜駐車場に下りる

スカイ2号へ 白浜駐車場前の車道を少し東に歩いたところにあるコナラの大木がスカイ2号の取り付きで、入口には『スカイ3号ハイキングコース入口・本浦4.6q』の案内標識が立っていた。スカイ2号の間違いでは?

羊歯の急斜面を喘ぐと眺めの良い展望岩があり眺望を満喫した後、そのすぐ上にある標高140m台のピークでお昼にした。西には笠戸ドックと辿ってきた稜線が見える。高壺山は砲台山と重なっているようだ。そして小深浦山から西に延びる稜線の後ろに尻高山が僅かに覗いている。
展望岩ピークからの眺め
白浜駐車場からスカイ2号へ入る 展望岩ピークからの眺め

白浜山山頂 白浜山の南斜面は時折り展望が開け、振り返ると辿ってきた縦走路が見え、今まで見難かった尻高山も姿を現してきた。少し荒れ気味の斜面を登りきると3等三角点の白浜山に着いたが展望が無いので留まることなく通過する。

二度の軽いアップダウンの後、快適な尾根道を下っていくと、尾郷と峠ノ浦を結ぶ道に飛び出した。『スカイ2号』の案内標識に従って左折して尾郷方面に下っていく。
展望の無い白浜山山頂 峠ノ浦越えで左折する

鉄塔保守道へ 左に畑地を見ながら下っていき、スカイ2号の案内標識の立っているところから山道に入る。横木の階段が続く中国電力の鉄塔保守道をジグザグに登っていくと5分くらいで稜線に出て少し楽になる。地形図に記載の峠の浦越えからの尾根道は消失してしまっている。

200m台ピークを右から巻いて進んでいくと奥畑山(232mジャンクションピーク)に着いた。ここで3時を回っていたら摺鉢山方面に抜ける予定だったが、時間的に大いに余裕があるので右折してスカイ1号方面に入っていく。
奥畑山
畑地のところから鉄塔保守道へ 奥畑山(232m峰)

ベンチの置かれたコブ スカイ1号を下っていくとベンチの置かれたコブがあり、樹木の幹に掛っている『天狗岩⇒』の案内に従って右に進んでいくと断崖絶壁の岩場に出た。ここが本日のハイライトの天狗岩だ。

東側には東風浦の岬の向こうに、ワシの母校に謳われた石城山と奥さんの母校の裏山の鶴羽山が並んで見える。千坊山の奥は屋代島の山だ。南には穏やかな瀬戸内海に浮かぶ台形の祝島、南西には白浜山や砲台山などの辿ってきた稜線が…暫し岩の上からの眺めを満喫する。
天狗岩からの眺め
ベンチの置かれたコブ 天狗岩からの眺め

下りが続く 縦走路に戻りアップダウンの続く尾根道を東へと進んでいく。だんだんと疲れてきて自然とペースが落ちてきたが娘はマイペースで先に行ってしまう。この島にはユズリハが目立つ。やはり暖かい気候がそのような植生を育んでいるんだろう。

木の間越しに笠戸大橋が見える212mピークからは下り一辺倒だ。前方に車道が見えてきてスカイ1号始点に下りる。そこから車道を横断して再び山道に入る。
スカイ1号始点
本浦に向けて下りが続く スカイ1号始点に下りる

本浦 再び車道を横断して路地裏の細い道を下っていくと本浦の港に下りた。付近には佐々木小次郎縁の『笠かけの松』があるんだがパスすることにした。何でだろうか港町には猫は付き物で、ここでも可愛いネコを何匹か見かけた。午後に入ると空気が澄んできて対岸本土の茶臼山の稜線がくっきりと見える。左に瀬戸遊歩道の登山口を過ごすと県道に出て左折するとスタート地点のふれあい岬に戻ってきた。

目と鼻の先の笠戸島ハイツまで車で移動してハイツの大浴場で汗を流す。お風呂は午後3時から開いていて入浴料は500円と手頃な値段だ。笠戸島の名物ヒラメ料理に舌鼓を打ちたいところだが、それは諦めて、実家近くの各安台湾料理店でボリューム満点の○○定食にしました。← 娘の推薦
本浦の港に下りてきた