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山 名 |
容谷山(1031m) | 山口県岩国市錦町 |
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登山日 | 2011年6月8日(水) 曇り+ガス |
虹山手前より望む容谷山稜線
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参加者 | 単独 | |
コース | 河津(10時15分)〜ジグザグ道(10:40)〜尾根に乗る(11:05)〜稜線鞍部(11:05)〜(11:25)薮ヶ峠(11:30)〜小五郎分れ(11:55)〜(12:15)容谷山(12:30)〜小五郎分れ(12:50)〜最低鞍部(13:10)〜(13:50)カリマタ峠(13:55)〜石積み跡のある出合(14:35)〜車道に出る(15:00)〜(15:15)河津 | |
お弁当 | 容谷山山頂で食べました | |
駐車場 | 起点とした橋の付近の広いところに5台くらい停められます | |
トイレ | 深谷駐車場(水洗です。深谷大橋から島根県側に200mのところにあります) 長瀬峡キャンプ場(水洗です) | |
まとめ | このところの天候不順や初夏恒例の農作業などで暫く山に行けなかったので、代休をとってヤブ漕ぎに出かけた。ところが前夜から明け方にかけて雨が降り、しかも天気予報の 「日中は晴れる」 とは裏腹に終日曇りがちではっきりしない天気となりがっかりでした。 |
吉和から松ノ木峠を越えて岩国市錦町に入り国道434号線を西進する。そして向峠から深谷大橋を渡って島根県に入ると「長瀬峡」の案内があるので、案内に従って右折して深谷川沿いの道を奥へと進んでいきます。車道は川面よりずっと高いところを走っていたが、一つ目の金山谷集落付近から川が寄り添ってきた。
金山谷を過ぎると深谷川と並行するように車道が走り、西中国山地国定公園「長瀬峡」の案内板を過ごすと長瀬峡へと入っていく。川の流れは穏やかで川底は平らな石を敷き詰めたように滑らかに見える、その上を清流がそよそよと流れていて、何とも長閑な風情を漂わせている。新緑の今の時期はことのほか美しい。 長瀬峡キャンプ場と廃校となった長瀬小学校を過ごすと、道の両側に葉ワサビの畑が見られるようになってきた。そして左手に高尻・三葛方面への山越えの道を分けると、二つ目の河津集落が見えてきた。集落の入口付近の「石楠花自生地」の標識の建っている橋の袂に駐車し、そこを今日の起点とする。登山支度をして出発。深谷川に架かる橋を渡り、渡ったところで右折して林道に入る。 |
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橋を渡ったところで右折する |
林道を150mほど南下していくと、左手にマジックで 「ヤブガ峠」 と記された私製の道標が立っている。標識のところから細い道を登り谷を渡る。道ばたには淡紫色のミヤマヨメナが群れるように咲いていた。秋と違い今の時期に咲くキクはミヤマヨメナしかないのでこの花は何だろうなあ?ということはない。すぐに石積みのある広まったところに出たので、左に折り返してスギの植林谷を登っていく。道は地形図のとおりに付いていた。 左が自然林、右が植林の境に付いている高巻き道を進んでいく。この道は宇佐と河津を結ぶ古道で、現在では植林の手入れ道としても利用され踏み跡の明瞭な歩き易い道です。道ばたには無数のアサガラの細い花弁が落ちている。 |
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薮ヶ峠への取り付き |
広まった平坦地のところからほぼ一直線に伸びている道を登っていくこと15分で、スギの幹に赤テープが巻きつけられているのが目に留まった。斜面の方に目をやると赤テープが見える。そこから植林の斜面に取り付くものの直線距離で20mも登らないうちに植林の手入れ道に出合う。と言うことは少し行き過ぎてバックすれば良かったんだ。道のないところにも赤テープが付いているが、これは積雪時の目印か?ともかくも混乱してしまいそうなテープだ! 植林地の中にジグザグに付けられた道を何度も折り返しながら高度を稼いでいく。しかし雨合羽を履いているので何となく窮屈で思うようにペースが上がらない。植林帯には下草もブッシュもササもなく、踏み跡は明瞭で申し分なしだ。こんなに良い道が付いているとは驚きです。 |
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植林地への急登口 |
ジグザグ道が終わり東に向けてトラバースしていくと植林帯を抜け自然林に入る。尾根に乗り、ここでも小規模なジグザグを繰り返し高度を上げていく。尾根道は最近下草を刈ったような形跡があり、とても歩き易い。再び東にトラバースしていくと、地形図上の828m独標と964m独標を結ぶササだらけの稜線に立つ。ここは下りに使うときは注意すべきところだ。 広葉樹林の稜線を辿っていき、途中に左に振れて植林地に入る。林床にはギンリョウソウ、クルマムグラ、タニギキョウが咲いている。植林地を進んでいくと前方に薮ヶ峠が見えてきた。 |
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植林帯を抜け長いトラバース道へ |
今まで多くの登山者が歩いたであろう薮ヶ峠。殆どの人は右谷山方面に向かい、薮加減の容谷山・小五郎方面への道は誰もが足を踏み入れるのを逡巡していた。ところが今ではササが刈られてすっきりして、かつての薮のイメージは微塵も感じられない。薮ヶ峠の名も返上しなければならないのか?小休止の後、容谷山に向けて出発する。 広葉樹林の森は少し明るく感じるが天気が急回復する兆しは見せない。それよりもガスが出てきて少し不安になるが、一本道なので心配することはないだろう。道ばたにはサワフタギの木が多いが、未だ蕾もついていないので花はまだだ先のよう。小五郎分れを過ぎると道が少し狭く険しくなる。 |
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ベンチのある薮ヶ峠 |
1027m独標の先で左手から木目の滝からの直登コースが合わさると、間もなく3等三角点の鎮座する容谷山に着く。三角点のところにササユリの蕾があるぞ。もう1〜2週間で咲くだろう。晴れていれば寂地山や吉和冠山が望めるんだが、深いガスが降りたままなので展望は諦めてお昼にすることにした。 しかしブヨが多い!五月蠅く付きまとわれ油断をしているとたちまち血を吸い取られてしまう。こりゃあお昼どころではないぞ!おまけに細かい雨が降っているので早々にお昼をすませ退散することにする。 |
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ガスに巻かれた容谷山頂 |
登りの1027mピーク付近で熊鈴が鳴らないのに気が付き確認すると大きい方の熊鈴が無くなっていた。薮ヶ峠で休憩したときにはリュックに付いていたと思うんだが…。Fさんの知床土産でカランカランと大きな音がするので頼りにしていたものだけに残念でならない。 もしかしたら見つかるかもしれないと思い探しながら下っていったが、見つけることができなかった。そうこうするうちに小五郎分れまで下ってきた。小五郎縦走路のササが刈られて1年くらいしか経ってなく、縦走路上にはササがまばらに生えているだけなので、踏み込むのに勇気や覚悟は不要だ。 |
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小五郎分れ |
ロープの渡された急斜面を下ると最低鞍部。ようやく明るくなってきたが、これは天気が回復したからではなく、標高が下がっったからです。 明るいコナラ林を進んでいき、虹山の登りで振り返って見るとガスに覆われた容谷尾根が見える。数少ない小五郎縦走路の展望地なんだが、今日はダメだ!諦めた。程なく白い標柱の建つ虹山に着いた。ササが刈られているので標柱が認識できるが、いつもならササに埋もれている。 |
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ロープの渡された急斜面 | 白い標柱の建つ虹山 |
虹山からササの斜面を下っていくと程なく案内標識の立つカリマタ峠に着いた。左折して植林地を下っていけば容谷越を経てアシ谷林道に出る。右折すれば河津だがこちら側は案内がないぞ。地形図の破線径は未だ健在なのか?果たして踏み跡はあるんだろうか? 地形と下る方向20度⇒40度⇒340度をインプットして出発する。林床にはササがまばらに生えているだけで灌木やブッシュは無く歩き易そうだ。しかもテープが付いている。こりゃあ楽勝か?と思ったのも束の間で、そのうちテープは消え、踏み跡は全く無く、ササが出てきて行く手を阻み、下山路は予想していたとおりの大ヤブ道に変わっていった。 |
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カリマタ峠から河津側を見る |
やがてササが消えシダの道に変わっていった。谷は広く傾斜も緩いので、高巻くようなことなくすんなりと下ることができる。最初のうちは谷一面がシダに覆われていて、シダを掻き分けて足場を確認していたが、そのうちにシダは少なくなり苔むした岩だらけのゴーロ谷へと変わり、今度は滑らないよう細心の注意を払いながらの谷下りとなる。 谷が少し右に振れたところに赤テープがあった。そのあたりから前方を見据えると出合いらしきヶ所が見える。歩き難そうな沢筋を避けて左手の雑木林に入るもののササが茂り踏み跡は全く見当たらなかったので、出合いの手前で沢筋に復帰した。 |
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苔むした岩の多いゴーロ谷 |
出合いにはワサビ田の石積みがあった。沢の両岸とも道がありそうもないので石積みに沿って5分ほど下っていく左岸に踏み跡が見つかる。 やがて深谷川に出た。地形図に載っている深谷川左岸の道を通ってスタート地点に戻ろうとも考えていたが道は無かった。仕方ないので川の中をジャバジャバと渡り(靴は濡れついでだ)対岸のワサビ畑のハウスの裏に出る。車道の電柱の番号は 「フカタニカン317」 でした。 |
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出合いにある石積み跡 | クロダ谷落ち口と深谷川 |
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