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山 名
小五郎山(1161m)
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山口県岩国市錦町
登山日 2010年5月15日(土) 快晴 小五郎山(中国道鬼ヶ城山トンネルを出たところから。03/11/16写す)
中国自動車道より望む小五郎山
参加者 単独
コース 寂地地峡入口バス停(6時45分)〜岩国市営錦バス〜(7:05)向峠(7:10)〜林道終点登山口(7:30)〜十王のコル(8:10)〜(8:45)小五郎山(8:55)〜北峰(9:05)〜(9:40)カリマタ峠(9:45)〜鞍部(10:25)〜(10:50)小五郎分れ(10:55)〜薮ヶ峠(11:20)〜寂地峯尾遊歩道入口(11:45)〜(12:25)寂地峡
お弁当 下山してから吉和で食べました
駐車場 寂地峡(50台くらい停められます。混雑時は登山者用駐車場へ)
トイレ 寂地峡(水洗です) 寂地峡入口バス停に隣接の公衆トイレ(手洗い水出ます) 向峠(早朝なので閉っていました)
まとめ 小五郎山〜薮ヶ峠の間のササが刈られたという情報を得たので、あの大ヤブがどのように変身したのか確認に行きました。縦走路のヤブは一部の区間は未だ残されているが、ほぼ問題なく歩けます。時間の関係で薮ヶ峠〜寂地峡までは少し速足で歩いたので、この間の所要時間は参考になりません。帰宅後は翌日の地区行事の準備のお手伝い。気候がいい時期は何かと忙しいものだ。

寂地峡〜向峠間は約8kmの距離があり歩くには長すぎるので岩国市営錦バスを利用したい。だがバスの便は極端に少なく、午前中に1便しかない。仕方ないので早起きして午前5時に自宅を出て、寂地峡に6時過ぎに着く。先ずは名水百選に名を連ねる寂地峡の名水(水汲み場は五竜の滝の入口にある)を汲む。← これも今日の目的のひとつです。それから寂地峡の駐車場に戻り登山支度をして、バス停に向かう。


寂地峡入口バス停 寂地峡入口バス停は、その名のとおり寂地峡入口付近の寂地川右岸側にある。時間があるので広場の周辺をウロウロしたり、竜ヶ岳や周辺の山を同定していると時間どおりにバスがやって来た。車体は以外に大きいので、そこそこの需要があるんだろう…と思うことにする。

バスは直に寂地川沿いの狭隘区間に入りノロノロと走っていく。一瞬小五郎山の稜線が見えたのでカメラを取り出したが遅かった。乗客は最初は自分だけだったが、途中で地元の生徒さんが数名乗ってきた。格好からしてクラブ活動なんだろう。運転手さんと他愛のない話をしているうちに向峠に着いたので降ろしてもらう。運賃は310円でした。
寂地峡入口バス停(手前が寂地峡)

向峠 まだ朝早いので向峠の野菜市は開いてなくて、ひっそりとしている。装備のチェックをして小五郎山登山道入口の案内標識のところから山の方に向かって舗装路を上っていきます。

集落を過ぎるとイノシシ避けの柵があるので、開けて向こう側に入る。ここからイノシシや熊の領域だ!小五郎山荘(ミニチュアの小屋)で入山届に記帳して舗装林道を登っていくと、林道終点の少し手前に登山口がある。
登山口
早朝の向峠 小五郎山登山口

小五郎山の登山道は良く踏み固められているうえに、山頂まで一本道なので安心して歩ける。登山口から10分弱で登山道が右に直角に曲がった先に伐採地があり、そこにはワラビがたくさん生える。今日は工程に余裕がないので、ワラビを目の前に素通りする。

道がフラット(それまでが急だったので平坦に思えるだけで傾斜はついている)になると、登山道を境に左の谷がヒノキ林、右の尾根が自然林と植生が分れる。薄暗い道には花は少ないがイカリソウが咲いている。樹林が切れると左手に大将陣、平家ヶ岳〜段木屋山付近の稜線、白旗山がくっきりと見える。こりゃあ山頂からの展望が楽しみになってきたぞ。
踏み固められた登山道
踏み固められた登山道

十王のコル 少し登ると十王のコルに着き一休み。ミズナラの木が多いが、コシアブラやモミジもあり紅葉の季節は楽しめそうだ。ここから急な登りが始まる。モミの木が混じる展望のない樹林を登っていくが、木の間越しに展望が開けるところがあり、右谷山や羅漢山が望める。

十王のコルから約15分ほど喘ぐと肩に着き、緩斜面を10分ほど登っていくと前衛峰ピークだ。付近にはヒメヤマツツジが咲くがもう終わりかけている。心持ち下り小五郎山への最終アプローチに入り灌木帯の斜面を登っていく。振り返れば寂地山系〜鬼ヶ城山〜羅漢山〜大将陣〜平家山系〜莇ヶ岳〜高岳山と続く素晴らしい景色が広がっている。
緑いっぱいの十王のコル

灌木帯からのパノラマ
小五郎山山頂手前の灌木帯斜面からのパノラマ(鹿足河内山の右後方に頭だけ覗いているのは築山です)

小五郎山山頂 灌木帯を駆け上がると小五郎山に着く。寂地方面は樹木が邪魔をしているが、主に南東の方向が開けていて、吉和・湯来の山〜大峯山〜広島市周辺の山〜瀬戸内海〜廿日市市沿岸部の山〜宮島〜大竹市の山〜羅漢山と続きます。

山頂手前の灌木帯で見えた平家ヶ岳方面は樹木が茂り見ることはできないが、その右手の白旗山が指呼の間に見え、後方に特徴のある十種ヶ峰や青野山が見てとれる。さらには香仙原〜安蔵寺山に至る稜線が美しい。願わくはお昼を食べながらのんびりと山座同定を楽しみたいところだが、そうもいかないのが辛いところだ。
早朝の小五郎山山頂

鬼ヶ城山
小五郎山山頂から南東を中心とした眺め(鬼ヶ城山の手前のうねっているのは中国自動車道です)

横山の後方高くに山並みが浮かんでいるので最初はハテ?と思ったが、暫くして石鎚山だと判った。大野の経小屋山の右手に岩船岳のギザギザ頭がチラっと覗いているが、石鎚山はその真後ろに位置する。そして弥山の後方に笹ヶ峰。早朝に登ったハイカーへの自然からの素晴らしいプレゼントだ。肉眼では山容がはっきりわかるが、いつものカメラの設定ではこんなもの、もっと精細な撮影をすればよかったと悔やむも後の祭り。 石鎚山

安蔵寺山
立つ位置を変えて撮った2枚の写真を連結しました(実際には立ち木が邪魔をして、このようには見えません)

寂地山縦走コース 小五郎山で思いがけない素晴らしい眺望を満喫した後、寂地峡に向けて縦走を開始する。新しく拓かれた金山谷鉱山ルート(案内標識あり)を10mほど下ると、右手に寂地山への縦走ルートがある。分岐には寂地山縦走コースの案内標識が立っている。

成る程、ササは刈ってある。こりゃあ楽に歩けるぞ!縦走路に入ると前方に寂地山系、ガクガク尾根、大神ヶ岳が見えてきた。景色を楽しみながらササの刈られた縦走路をのんびりと歩くと北峰に着く。北峰山頂付近のササは何故か一部枯れている。振り返ると小五郎山の尖峰が見える。
寂地山縦走コースに入る

寂地山
小五郎北峰から寂地山系の眺め(右谷山は寂地山の右手前に見えるが手前にピークがあり判り難い)

北峰からササの刈られた尾根道を下っていく。どこかに容谷越からの尾根道が上がってきている筈だが、全く判らなかった。元々明確なルートはないのかもしれない。10分ほど下ると突然ササが現われるが勢いが弱いので苦にはならない。ササが薄いので刈らなくても良いだろうと思ったのか?それとも後回しに残しているのか?それとも全部刈ってしまうと醍醐味が薄れると判断したのか?と、いろんな思いを巡らせてみたが、実はササ刈りが完全に終わっていないんだということが20分後に判った。

ブナの散見されるヤセ尾根を鞍部まで下り、登山道にへばりつくように咲いているイワカガミに癒されながら950m台ピークに立つ。ピークからはカリマタ峠に向けてヒノキ植林帯の急斜面を転げ落ちるように下る。植林帯が故にササが少ないのは助かる。
ササ漕ぎ
ササ漕ぎが始まる

カリマタ峠 前方にカリマタ峠が見えてきた。アレアレ人がいるぞ。遠目にはテントを撤収しているように見えたが、近くまで来るとそうではないことが明らかになった。この人たちは今から縦走路のササを刈るのに備えて草刈り機の調整をしているのだった。縦走路のササを刈ったのはこの人たちだったんだ。一体どちら側から登ってきたんだろうか?ともかくもササ刈りのお礼を言って先を急ぐ。

もう6年前のことになるが臥龍山に登ったときに地元八幡地区の青年団の皆さんが登山道のササを刈っているのに遭遇し、無償の奉仕に頭が下がる思いをしたものだが、カリマタ峠付近だと、そこに登るのも大変なのに本当に御苦労さまです。
カリマタ峠(写真奥側が河津)

カリマタ峠からササの密生した斜面を登っていくと5分で911m独標点に着く。東には容谷山が見える。そしてこれから歩く稜線が見えたので、地形をしっかりとインプットしておく。

911m独標点からササの密生した斜面を下っていくと、突然にササが無くなり再びササの刈られた道を歩くようになる
縦走路
911m独標点から進行方向を眺める

860m台ピーク ササがないと楽だ!こんなに楽でいいのかなと思ってしまう。860m台ピークから820m台の鞍部に下り、急斜面を登り返す。この急斜面はきつい。ササを掴んで体をヨイショと持ち上げながら高度を稼いでいきます。

やがて前方に明るい白い点が見えてきた。そこが小五郎分れか?そしてようやく白い点のところまで登ると、その先にまだ道が続いている。小五郎分れは遠い!
ロープ
ササの刈られた860m台ピーク付近 ロープのある急斜面の登り

小五郎分れ 結局、小五郎分れまでの登りは三段スロープになっていた。小五郎分れには標識類はないので、寂地側から入る場合は、分岐を見逃さないようにして欲しい。今回のようにササが刈られた直後なら、明瞭な道が西に向けて下っているので大丈夫だが、そのうちにササに覆われてくるのは必定!

容谷山に登って木目の滝に下りるのも選択肢にはあったんだが、時間的な余裕がない(それよりは五郎分れの登りで草臥れてしまって気力・体力がなくなった)ので、薮ヶ峠に向けて下ることにした。右手前方に右谷山の形のよい山容を眺めながら、ササの刈られた自然林の尾根道を北上していく。
小五郎分れ(手前が薮ヶ峠)

薮ヶ峠で右折(直進は右谷山、左折は河津)して、西中国山地国定公園内の整備され尽くした登山道を下っていくと、寂地峯尾遊歩道入口の案内標識のところに出る。そこからは浦石林道をトコトコ歩いて寂地峡に戻りました。

今回歩いた縦走路はカリマタ峠付近のササが刈り残されていたが、自分が歩いた直後にカリマタ峠以東のササは刈られた筈です。残された区間のササは比較的薄いので、歩くのに支障はないと思う。今のうちに是非チャレンジしてみて下さい。
浦石林道に出る
寂地峯尾遊歩道から林道へ

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