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山 名 |
広高山(1271m) | 島根県益田市匹見町 |
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登山日 | 2008年10月19日(日) 晴れ |
大神ヶ岳より望む広高山
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参加者 | 単独 | |
コース | 林道駐車地点(9時40分)〜林道取り付き(9:50)〜渡渉(10:30)〜土石流伐採地(9:45)〜登山道調査20分間〜作業道に出る(11:10)〜コンクリート橋(11:15)〜額々山取り付き(11:30)〜作業道終点小屋(11:35)〜倒壊小屋(11:55)〜(12:10)鞍部(12:15)〜尾根道出合(12:25)〜肩(12:35)〜広高山(12:40)〜肩(12:45)〜(13:00)鞍部(13:15)〜倒壊小屋(13:30)〜作業道終点小屋(13:45)〜コンクリート橋(13:55)〜(14:55)林道駐車地点 | |
お弁当 | 広高山から下りたところの鞍部で食べました(広高山山頂は狭いのでスペースなし) | |
駐車場 | 広高林道終点広場(15台くらい停められます) | |
トイレ | 登山口付近にはありません。夢ファクトリーも普段は閉まっているので当てになりません。 | |
まとめ | ヒロコウ谷にわさび田を造成するための作業道が谷の奥の方まで伸びつつあるという情報を得たのは2年前くらいだろうか。中国地方の山100選に選出されている額々山の自然溢れる登山道はどうなってしまったのだろうか?ずっと気になっていたので登山道の現況調査を目的にヒロコウ谷に入ってみることにしました。やはり諸サイトの情報のとおりで、登山道は分断されていました。 |
吉和から大向長者原林道、三坂八郎林道と乗り継いで匹見町三葛に向かう。三葛の集落から広高林道に入り紙祖川沿いを遡っていき、広場のある林道終点まで乗り入れる。登山支度をして、さあ出発しようというときに、1台の車が上がってきて、どこかで見たような顔だが…誰だったか…2秒後くらいに「防長山野へのいざない」の著者のKさんだと判った。それに「分県登山ガイド・山口県の山」の著者のN先生、山口県の山を中心に活動されている ほ〜しざき さんと錚々たるメンバーで圧倒されてしまいそうだ。少し話をして、お先に失礼する。
1年前に来たときは最後の橋から先が未舗装だったが、いつの間にか終点まで舗装されていた。「関係者以外は車での進入禁止」の立札のある急坂の作業道を上がる。 本来ならば今日は休養日の予定だっだが、あまりに天気が良いので、つい出かけてしまった。振り返ると青空の向こうに安蔵寺山が覗いている。10分弱でヘアピンカーブのところにある取り付きに着き、崖の斜面を駆け上がって登山道へと入っていきます。 |
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作業道を上がる(下山後に写す) | ヘアピンカーブのところが取り付き |
広葉樹の森に身を置いての山歩きは気持ちが良いが、登山道には動物の糞が何ヵ所も残されている。糞の大きさからして熊ではないと思うが…何となく気になる。登山道は少し荒れ気味で踏み跡も薄いところがあるうえに、斜面が崩落していることもあり、進むのに時間がかかってしまいます。 登山道は本流からかなり離れた高いところを本流とほぼ並行に走っているので、沢の音は全く聞こえない。取り付きから10分でヤロク谷を渡り、さらに20分でノブガハラ谷を渡り、さらに5分で本流に近付いていく。沢におりて左岸に渡り1分で再び右岸に渡り返します。 |
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ヤロク谷を向こう側に渡る |
右岸沿いの樹林の中に入り10分ほど進んでいくと、平坦なところに出る。少し踏み跡が薄くなっているので、注意して進んでいくと、左斜面に上っていく道が見つかる。土石流の倒木地帯を抜け、小谷を渡る手前で登山道が消える。 谷の向こうは大ヤブで歩けるところはない。確かに以前は谷を渡る道がありました。テンナンショウの葉がたくさんあった記憶があります。しかしいくら探しても道が見つかりませんでした。仕方ないので谷を下ってみるが、沢はV字谷となっていて沢通しに進むことは難しい。やむを得ず道が消失しているところまで戻り、10メートルくらい上に見える作業道に出ることにしました。 |
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作業道から道の消失した谷を覗き込む |
作業道に出て歩き難いジャリ道を我慢して進んでいくこと5分で立派なコンクリート橋が見えてきた。樹木が赤や黄色に染まり紅葉の時期を迎えていることが写真からも見て取れると思います。 橋の架かっている付近は登山道が左岸側にあったようで、橋を渡ったところから、不明瞭ながらも薄い踏み跡を辿り、紙祖川本流を遡っていく。 |
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コンクリート橋を向こう側に渡る | 橋を渡ったところから登山道へ |
左岸を暫く進んでいくと明瞭な踏み跡が現れる。橋から7分で右岸に渡り、さらに5分で左岸に渡り返した先に額々山分岐があった。この辺りは左岸・右岸ともに道が付いているので、額々山分岐の位置が判り難いかもしれない。ともかくも額々山分岐付近が健在だったことにホッとしました。だがピンクのリボンの掛ったプレート(右の写真の○の位置)の文字は今では判読不能でした。 この地点から昔の登山道を辿って額々山を目指しても、作業道に行き当たることは間違いない。ワサビ田造成のための作業道が登山道を分断してしまった今となっては、ここを通って額々山に登る人の数は減り、そのうちに忘れ去られてしまうのではないだろうか。 |
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額々山分岐は健在だった |
額々山分岐を過ぎると登山道は本流から離れていく。右手の樹木の幹には殆どピンクのテープが巻きつけてある。おそらく残っているのは伐採を免れた樹木で、ピンクのテープは、切るな!の意味だったのでないだろうか。 やがて作業小屋が見えてきた。登山道は作業道終点をかすめて、広葉樹林の中に続いている。 |
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樹木の幹にはピンクのテープ | 作業道終点と作業小屋 |
本流より幾分高いところに付いているササ床の広葉樹林の中を進んでいき、流れが大きく蛇行しているところで右岸に渡る。ここから先は右岸沿いに道が付いているが、倒木が登山道を塞いでいるところは川床に下りて進んでいく。倒木の下を潜ったり跨いだりしながらです。本来ならば、魅力いっぱいの素晴らしいヒロコウ谷の自然をお届けしたいのだが…倒木の写真になってしまった。 本流を左岸に渡ったところに倒壊した作業小屋がある。周囲を見渡してみてもワサビを栽培するような平坦地は無い。一体何のための小屋だったんだろうか? |
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倒木が進路を妨げる |
倒壊小屋跡から3分で分岐に着く。分岐はこれといった特徴のないところなので、説明し難い。右股が本流で上流はオサカエノエキだ。でも目印のテープは左股に付いているので左股に入る。 沢はだんだんと細くなり赤テープを頼りに進んでいき、右手の樹林に入り心持ち登っていくと、テープがデカデカある鞍部に着いた。 |
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分岐(テープは左股に付いている) | 鞍部(広高山は左折) |
鞍部を左にとれば広高山方面だが、今回は直進して斜面を下りオサカエノエキに出る。沢を左岸に渡り、だだっ広い平坦地を南東に進んでいく。途中でテープを1箇所だけ見つけたが、勝手気儘に歩いていくうちに谷に入り込んでしまった。どうやら少し手前で左カーブしたようだ。引き返すのも面倒なので谷が北に向きを変えるところから斜面を駆け上がり登山道に出る。 当初はボーギのきびれに出る予定だったが、登山道に飛び出したところは予定地より遥かに広高山寄りです。そこがボーギのきびれでないことは判っているのだが、向こう側にシラクチに下る道がないかと確認する自分に呆れ返ってしまいます。 |
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道誤り(谷に入り込んでしまった) |
登山道に出て、スギ林の中の道を登っていく。肩まで登ると左手から鞍部からの道が合流してくる。肩から山頂までは距離にして5分で、比較的平坦な道なので楽ちんです。紅葉が進んできて少し色づいているが、もっと鮮やかな色に染まってくるのは、もう1〜2週間先になるだろう。左右には木の間越しに吉和冠山や額々山が見えるものの、立木が邪魔をしてスッキリという訳にはいかない。 広高山山頂は北側が開けており、大神ヶ岳が見えている。しかしスギの木が成長してきて景観が失われつつあるのが残念です。山頂は狭いうえに腰を下ろす場所も確保できないので、お昼は鞍部でとることにして、そそくさと下山する。 |
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紅葉の進む山頂部(後方は額々山) |
広高山山頂手前から吉和冠山が近くに見える | 広高山山頂から大神ヶ岳を望む |
肩まで戻り直進(左折は登ってきた道でボーギのきびれ方面)する。ここからは最初の5分は歩き易いスギの植林地、次の5分はササ床の広葉樹林、最後の5分はスギの混じる歩き易い広葉樹、と下っていくと鞍部に帰ってきました。肩から鞍部まではテープを辿っていけばよい。 ここでお昼にする。今の時期は、ノンアルコールビールを飲むことにしている。しかし倒木に腰かけてビールを飲んでいると涼しさを通り越して冷えてきたので、お昼を早めに切り上げる。 |
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肩(左折すればボーギのきびれ) | 深いササ床の広葉樹林を下る |
鞍部からオサカエノエキに下りる。今日ここを歩くのは2回目だ。沢を左岸に渡り左岸沿いを下っていく。踏み跡は見当たらないので歩き易いところを探して下っていきます。今の時期は水量が少ないので沢通しに下ることができる。分岐(5段上の左の写真のところ)まで下り一息付く。 作業道終点まで下り、そこから作業道を歩いてみる。ワサビ田が造成され、道端に肥料の袋が無造作に置いてある。こんな山の奥にまでワサビ田を造って果たして採算は取れるのだろうか?右手に大山祓神の祠を過ごすとコンクリート橋まで戻ってきた。 |
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オサカエノエキを下る |
作業道からの額々山(左奥に寂地山が覗いています) | 作業道からの高井山(最初に見えたときは安蔵寺山かと思った) |
コンクリート橋からは作業道を下っていく。15分ほど下ると正面の1111mピークの右手後方に大神ヶ岳が見えてきた。さらには近くに高井山も見える。振り返ると額々山や寂地山も見える。ジャリ道を歩くのは辛いものがあるが、見通しが良く結構山が見えるので時間を忘れることができる。 もう下る一方だと思っていたが、そうは問屋が卸さない。ヤロク谷の手前から登りが始まり、これが尾根を乗り越すまで続く。やっとこさ下りになったと思ったら、今度はスイッチバックで急降下!のんびり歩いたせいもあるが、コンクリート橋から1時間もかけて林道終点駐車地に戻ってきました。 |
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林道終点駐車地まで戻ってきた |
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