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山 名
床尾山(991m) 大箒山(1014m)
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広島県安芸太田町戸河内
登山日 2008年4月20日(日) 晴れ 大箒山(深入山より)
深入山より望む(撮影日07/10/13)
参加者 単独
コース 林道分岐駐車地(10時15分)〜林道終点(10:45)〜(11:05)床尾峠(11:10)〜ピーク(11:25)〜床尾山(11:35)〜D峰(11:50)〜C峰(12:10)〜トラバース道(12:35)〜最低鞍部(12:45)〜急登口(12:50)〜(13:05)大箒山(13:30)〜鞍部の鉄の道(13:45)〜峠の手前(14:05)〜林道終点(14:10)〜(14:45)林道分岐駐車地 所要時間4時間30分
お弁当 大箒山山頂で食べました(他には適した場所がありません)
駐車場 林道分岐点(道路脇の整地した場所に3台くらい駐車できます。他にも数ヶ所あります。)
トイレ 登山口付近にはありません。板ヶ谷のチェーン装着場にトイレあり。道の駅「来夢戸河内」で済ましておくのが無難でしょう。
まとめ 何故か無性に大箒山に登りたくなった。今回は床尾峠側から反時計回りの周回にチャレンジしましたが、床尾峠からの取り付きが判り難くかったように思います。踏み跡があるようでないような…そんなところだから判り難いのも当然だろう。しかし全体を通してヤブの程度は大したことはないので、のんびりと歩くことができました。

 中国自動車道を戸河内ICで降りて、国道191号線を深入山方面に向けて走る。虫木トンネルを出ると、じきに左手に松原林道に入る道がある。この道に入り折り返して坂道を登っていくと50m先に林道松原線があります。入口には「林道松原線起点」の緑色の案内標識があるので、よもや行き過ぎるようなことはないだろう。


林道二分岐地点 松原林道は全線未舗装だが比較的路面がしっかりしていて安心して走ることができる。しかし路肩が崩落して補修のために重機が入っているところがあることから、この林道も自然災害との闘いを余儀なくされているようだ。起点から2.4kmでオオボウキ谷とオオブナ谷の分れに着き、ここで林道は左右に分かれている。分岐をオオブナ谷の方に少し行ったところに駐車可能なスペースがあったので有難く駐車する。

そそくさと登山支度をして床尾峠に向けて登っていく。左手は広葉樹林だが右手は一面ヒノキ林で植林してかなりの期間が経過した大木が多い。伐採地もあるが、おそらく伐採前はミズナラの森だったんだろうな。
林道二分岐地点(手前が国道)

スタート地点から4分でコンクリート橋を左岸に渡る。さらに7分で左手に赤テープがある。サル谷への道だろうか、それとも、大箒山の南西尾根に取り付く目印なんだろうか?何れにせよ飛び石を渡って向こう側に出るんだろう。その先は判らない。

沢の合流地点から右沢の方に入る。ここからは山全体が植林地だ。アレアレ?コンリート舗装が現われたぞ、と思ったのも束の間で再び土道に戻る。左側がササ床の広葉樹林に変わると間もなく林道の終点に着きました。ここから右手のヒノキ林に突入します。ヒノキ林の中を進む。林床は手入れがされていて歩き易い。地権者の方に感謝!地形図の破線のルートよりは一つ西側の谷を歩いているが進むべき方向が合っているので気にはならない。何れは合流するんだろう。
林道終点
林道終点から植林地に入る

ヒノキ林 ヒノキ林を抜けて荒地(湿地)みたいなところに出て再びヒノキ林の中に入ると間もなく床尾峠に着きました。峠の先は、擂り鉢状に切れ落ちていているので左側にかわして尾根を回り込んで取り付きを探すもののなかなか良いポイントが見つからなく、道はヤブがひどくなり峠まで引き返す。

峠から少し杉ノ泊側に下ったところに取り付き?を示すテープは見つかったが前方はヤブ加減だ!
床尾峠
ヒノキ林の中の道 床尾峠

広葉樹林 諦めて、峠付近から左手の斜面に取り付いて、歩き易いところを選んで登っていく。しかし踏み跡はありません。斜面を直登していくと2〜3分で平坦な尾根に出る。立ち木にテープが巻きつけてあるが、これは下っていくときに床尾峠の方に方向転換をするための目印だろう。

広葉樹林とヒノキ林の境を登っていく。じきに一面の広葉樹林に変わる。ミズナラが殆どで小さいブナも少し混じっているようだ。右手に床尾山手前の鞍部が見えてきた。ここで斜面をトラバースすると鞍部に出れるのだが、とりあえず目の前に見えるピークを踏むことにして尾根道を登っていく。
広葉樹林とヒノキ林の境を登る

970m台ピーク 床尾峠から15分で970m台ピークに着く。山頂部は丸裸の広葉樹で東斜面の一角にヒノキがある。おやおや西側から一直線に道が上がってきている。これは一体何の道?いろいろ考えてみたけどよく判りません。

東斜面のヒノキ林を鞍部まで下ると、バイケイソウが芽吹く一面の湿地帯だ。あたりは先週大雨が降ったので相当ぬかるんでいる踏み跡はないので自由気儘に歩いていく。
バイケイソウ
何の変哲もない970m台ピーク 鞍部の湿地帯にはバイケイソウ

床尾山山頂 鞍部からミズナラ林の中の歩き易いところを選んで斜面を登っていくと床尾山の山頂に着く。うらら会の登頂記念プレートと、ササ原の真ん中に三角点(左の写真の中央)がある。そして焼き直し品と書かれた意味のわからない白いプレートが地面に無造作に置かれていた。

床尾山からは東尾根を下る。左がミズナラ林で右がヒノキ林の境目には、何故かそこだけテープがたくさん付いているが直になくなる。下っていく途中で尾根道が南に派生しており、うっかりそちらの方に乗りかけたので軌道修正して東尾根に戻る。正面にD峰を見ながら鞍部まで下り、小コブの左側を巻いて登りにかかる頃から踏み跡がはっきりしてきました。
一面広葉樹の床尾山山頂

D峰 尾根に上がると、そこがD峰で、テープがたくさんある。道路工事に使うような、黄色と黒のシマシマ模様の派手なテープもあるので、逆ルートの場合でも容易に判るだろう。D峰からは尾根道を北に向かう。床尾峠からは、ずっと戸河内町と加計町の町境を歩いてきたが、左手の戸河内町側は雑木林で右手の加計町側はヒノキ林と左右で植生が異なっている。戸河内町が広葉樹の森を大切にしているのか?それとも加計町が植林を奨励しているのか?この植生の違いはB峰まで続きます。

D峰から10分くらいで倒木地帯に出合う。ヒノキや広葉樹が何本も倒れているうえに、ササの勢いもあり二重苦を強いられる。そこを抜けるとC峰に着く。テープも何もないので、気を付けていないと通り過ぎてしまうだろう。
D峰で北に向きを変える

956mピーク C峰からは比較的歩き易い道が続きます。左手には深入山が見えてきた。軽いアップダウンを繰り返すと、C峰から8分で956メートルピークに着きました。頭の部分が赤く塗られた石があります。

さらに5分でB峰巻き道分岐。ここで思案する。今日は所用がありスタートが遅れたのでD峰〜A峰の間で、お昼にしようかと思っていたが、予定より早いペースで来ているので、大箒山に変更しよう。急げば1時までには着きそうだ。という訳で安易に巻き道を選択してしまった。
B峰巻き道
956mピーク(奥側がC峰) B峰巻き道の方に入る

木の間越しに大箒山 巻き道に入ると左手に大箒山が近くに見えるようになってきた。今の時期は落葉広葉樹が芽吹いていないのでスケスケだ。7分で尾根道に合流して再び尾根道を北上する。

合流してから10分でトラバース道が見えてきた。道は自然とトラバース道に入るよう付いている。なお、無理やり直進して尾根道を登っていけばA峰を経て、温井の方に下ることができる。
トラバース道
B峰巻き道から木の間越しに大箒山 鞍部に下りるトラバース道

旧ルート分岐 トラバース道には地形図には現れない小さな谷がいくつもある。鞍部近くまで下りてくるとA峰に直登する旧ルートを示す赤テープがある。

そこから間もなく最低鞍部まで下りてきた。湿地帯に花はなく、新ルートが上がってきているところに立っていた「大箒山200m」の案内標識は無くなっていた。朽ちる筈はない!どこに行ってしまったんだろうか?
最低鞍部
A峰に直登する旧ルート分岐 最低鞍部(手前が大箒山)

急登口 明るい谷道を登っていき、手製の古いプレートの架かる急登口から急斜面を登る。斜面は三段スロープになっていて、何回も愕然とさせられる。振り向けば木の間越しに西中国山地の山が見えているが同定は難しい。見える範囲は北〜南までの180度です。

山頂手前で降りてくる夫婦連れとすれ違う。温井側から林道を登山口ので1時間歩いてきたとのことでした。御苦労さまです。また、聞くところによると、林道の舗装が1kmくらい延長されたとのことで、以前よりは車で奥まで上がれるようになったんだろう。
大箒山急登口

立ち話をしたので少しばかり時間をくってしまったが予定通り1時頃に大箒山山頂に着きました。今の時期は未だ落葉広葉樹が芽吹いていないので西には木の間越しに深入山が見える。もちろん他の山も見えているが同定には時間がかかりそうだ。南西尾根にはブナの大木が1本あり、こちらのルートを採るときの目標になる。

北には葉を落とした雑木の向こうに中野冠山が見えているが、ごく限られた範囲しか見えないのが残念だ。ポカポカ陽気で温かくビールが美味しい。登頂記念プレートのワイヤーがミズナラの幹に食い込んでいるのが痛々しい。記念プレートを完全に否定はしないが、材質や架け方を考えて頂きたいものだ。また登頂する度に、必ずといっていいほど記念プレートを架けて(不燃ゴミを忘れて)下山するハイカーが少なからずいるのには困ったものだ!
大箒山山頂
スケスケの大箒山山頂

芸北の山々
大箒山北斜面からは芸北の山並みを望むことができます(山頂から少し下ればOK!)

北斜面を下る お昼を済ませササの北斜面を下る。こちらは歩く人が少なく踏み跡が薄い。正面に芸北の山並み(上の横長写真)が見えるので、ついついそちらの方に目が行きがちだが、ころげ落ちそうな急斜面なので足下も注意しておかなければならない。

鞍部まで下りると、左手にはヒノキの植林地が広がっている。一方、右側は雑木林なので、境を歩いていくことになる。鞍部から登り返すと左手に深入山が見えるポイントがある。振り返れば大箒山!下から見ても北斜面は急であることがわかる。
ササの北斜面を転げ落ちる

コブから下ると鉄の輸送路に下りるので左折してササの中に突っ込みます。なお右折すれば急登口に戻ることができる。

【鉄の輸送路】 
桑原良敏著「西中国山地」に、松原から加計に向かって芸北山地部の鈩で作られた鉄の輸送路が、この山稜を横断しているとの記述があります。その道は松原〜黒滝峠〜現在地〜大箒山急登口〜最低鞍部〜A峰をトラバースして尾根に上がる〜B峰〜C峰〜D峰へと続いていたのではないだろうか。D峰から加計の杉の泊までは複数のルートがあるので、どの道が鉄の輸送路かは判らない。おそらく床尾峠を通る道のような気がします。
鉄の輸送路
鉄の輸送路に下りる

オオボウキ谷 ササのあるのは最初だけで、そのうちに少なくなってくる。道は等高線に沿って走っていて、斜面をトラバースしながら徐々に高度を下げていくような感じです。崩落ヶ所があり臥龍山が見えた。左手には伐採地があり、そちらの方を下っても林道に下りることができると思う。

鉄の輸送路は健在なれど、全体的に荒れが目立ち、崩落ヶ所は渡るのに苦労する。そのうち消え去ってしまうのか。最後にヒノキ林の中をジグザグに下ると黒滝峠手前の谷に降りてきた。土塁状になっているところを左に乗り越えUターンして折り返す。
オオボウキ谷

ササの海 オオボウキ谷の奥はササの海だ!ササの海を泳いで下っていき、次いでぬかるんだところを突破すると前方にちゃちな木製の橋と作業道が見えてきた。

やれやれ、ようやく道のあるところに下りてきた。木橋を渡り作業道を下っていく。写真ではどこが道か判らないほど荒れた道だが、ちゃんと1.5mくらいの道幅はあります。
木橋を渡る
ササの海を泳ぐ(道は無い) ちゃちな木橋を渡って作業道を下る

林道終点 作業道を下っていくと林道終点に出た。土塁のところでUターンしてから僅か5分の距離だが、林道終点から道を逆に辿り鉄の輸送路に入るのは、道を知っていても難儀をしそうな気がする。林道終点は広場のようになっているので車で進入する場合は駐車場所には困らない。

林道終点からは174度の方向に大箒山が見えているが下っていくにつれ見えなくなってきた。コンクリート橋を右岸・左岸・右岸と渡り下っていくとスタート地点に戻る。今回のルートではどちらから登っても取り付き地点が判り難いと思う。特にオオボウキ谷側から登る場合は、どこから取り付いて、どのルートを登っていけばよいか思案しそうだ。明快なこれだという答は無い。
林道終点の様子

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