HOME 戻る
山 名
莇ヶ岳(1004m) あざみがたけ
工程図を見る
山口県周南市鹿野
登山日 2007年9月23日(日) 曇り時々晴れ 莇ヶ岳(飯ヶ岳より04/10/11)
飯ヶ岳から望む(2004年10月)
参加者 夫婦
コース 登り:[正面コース]駐車地(10:40)〜登山口(10:50)〜鎖場分岐(11:30)〜(11:50)莇ヶ岳
下り:[尾根コース]莇ヶ岳(12:45)〜正面コース分岐(12:50)〜(13:35)駐車地
お弁当 莇ヶ岳山頂北側の広葉樹林の木陰で食べました。
駐車場 林道莇線の舗装終点に10〜15台くらい停められます。
トイレ 大潮田舎の家(水洗です。是非買物をお願いします・・・。)
場所は国道315号沿いで、鹿野IC側からだと利根橋の手前1.1kmのところにあります。
まとめ 山頂直下に三つの鎖場があり修験の山としてのイメージが強すぎて今まで登るのを遠慮していましたが、山頂付近に素晴らしいブナ林が残っているとのことなので、いよいよ…登ってみることにしました。

 周東町から国道376号線を利用して須々万に入る。いつもの「ピクルス」でおいしそうな弁当を調達して準備完了、一路鹿野を目指し国道315号線を北上します。鹿野ICを左に、県道3号線(小峰峠を経て島根県の柿木村方面)を右に過ごし、利根橋手前で「莇ヶ岳」の案内標識に従って右折して細い道に入り小河内の集落を通過すると左手に石鎚神社が見えます。国道から石鎚神社までは2.8kmです。


石鎚神社 石鎚神社の石段に長さこそ短いものの実物大の鎖が設置されていました。さすがに石鎚神社!参拝して今日の山登りの安全を祈願します。

石鎚神社から300m先で案内標識に従って左折して杉の植林帯の中の細い道を1.4km進むと登山口に着く。車は路肩膨らんだ路側帯のようなところに斜め駐車する。登山準備をして駐車場奥の舗装の切れたところから取り付いていきます。
取り付き
石鎚神社 駐車場奥の取り付き地点

登山口 明るい林道にはツリフネソウが大群落をつくっている他に、アキチョウジ、キンミズヒキ、シラヤマギク、タニソバ、ミズヒキ、ミゾソバ、ミヤマタニソバの花が咲き乱れ雑草の楽園を形成しています。植林用のために作られた林道であろうが、災害などの影響で道幅が狭くなったり崩れていたりで、林道としての面影は残っていない。

取り付きから花を観察しながら上っていくと約10分で「莇ヶ岳登山口」の案内標識の立つ登山口に着きました。ここで林道と別れて左手の杉の植林地の中に入っていきます。5分で尾根に出るまでは超急登が続く。
莇ヶ岳登山口

尾根に出ると植生は樹高の低い雑木林に変わり、莇ヶ岳の山頂部が見えてくる。振り返れば南方面に山並みが見えるが如何せん山の名前は判らない。彼岸に入ったとはいえ日差しは強烈で、風がないものだから暑くてやりきれません。おまけに急登ときているもんだから汗がほとばしり出る!花は少なく、アキノキリンソウ、タムラソウ、イナカギク、ヤマハギなど。

途中に「新覗き岩」のプレートがあったので寄り道をする。分岐から1分くらいで辿り着いた岩の上からは眼前に周南市の里山が幾重にも重なり屏風絵のように広がっている。素晴らしい眺めだ!分岐まで戻り尾根道を5分ほど登ると、ようやく鎖場の分岐が見えてきた。「←山頂へ(巻き道) 二の鎖・三の鎖 山頂へ→」の案内標識に従って右折して鎖場に向かう。
鎖場分岐
鎖場分岐と案内標識

二の鎖 鎖場分岐から3分で左手にオーバーハング気味の二の鎖が見える。反対側の右手にあるのが一の鎖だろう。ここはパスして進んでいくと、さらに3分で三の鎖の真下に着く。

三の鎖は下から見ると簡単そうだが、それは中間点までのことで、上半分は垂直に近くホールドがないので鎖を頼って力ずくで登っていきました。なお中間点からエスケープできるのでご安心を!鎖場では常連さんの1人と話し込んでいたので多少時間をロスしています。
三の鎖
二の鎖は取り付きが垂直 三の鎖は簡単そうに見えるが・・・

莇ヶ岳山頂 三の鎖を上りきると目の前は莇ヶ岳の山頂です。山頂には石鎚神社奥の院の小さな祠と石碑が建っている。良いとも悪いともいえないような中途半端な視界だが、寂地山系〜小五郎山〜羅漢山〜長野山・馬糞ヶ岳〜〜金峰山〜石ヶ岳〜飯ヶ岳と見えている。

山頂部は直射日光が当たり暑く感じるので、北側のブナ林に逃げ込んでお昼にする。多くのブナに混じり数本のウリハダカエデの大木が見受けられるので、紅葉の時期に訪れてみるのも趣があって良いのではないでしょうか。
莇ヶ岳山頂にて

莇ヶ岳山頂からの眺め 覗き岩からの眺め
莇ヶ岳山頂から東方面の眺め 覗き岩から南方面の眺め

下山は、新しく出来た松の木尾根コースを利用する。山頂から尾根道を5分ほど下っていくと分岐がある。左は正面コース(鎖場)なので、ここから新しく開かれた尾根道を下っていくと分岐から1分で展望岩の案内がある。ここでも寄り道をして1分くらい下ったところにある展望岩からの展望を楽しむ。踏み跡は新しいので今年になって開かれた展望スポットではないだろうか。そう言えば覗き岩の踏み跡も比較的新しかったが同じ時期に作ったのだろうか?

尾根道を下っていくと莇ヶ岳の山頂部が見える場所が何ヶ所かあります。振り返って見よ!の案内標識のあるところから5分ほど下ったところから山頂部を見上げたのが右の写真です。
莇ヶ岳(松の木尾根より)
振り返れば山頂部が見える

松の木尾根コース取り付き 尾根道から杉の植林帯の中をジグザグに急降下していけば舗装終点駐車スペースの南端に出てきました。左に30mでMyCarのところまで戻ってきました。

従来ならばピストンを余儀なくされるのであるが、新しく開かれた尾根ルートを下りに使うことで楽しく周回することができました。新ルートを切り開かれた地元の皆さんに感謝します。また前後して駐車場に乗り入れた単独行の女性の方に鎖場のことを詳しく説明して頂いたこと、さらに、三の鎖の上部で適切なアドバイスを頂いたうえに見える山の名前を丁寧に教えて下さったブルーのTシャツの年配の男性の方に併せてお礼申し上げます。有難うございました。
松の木尾根コース取り付き

その一方で気になることもありました。山に入らせてもらっているのだからある程度のことは我慢しなければならないのですが・・・ この山には二度と登らない。
@ 山頂で樹木にロープを張って濡れた衣類を乾かしている人がいました ・・・ 山頂の景観が台無しです。他の人の邪魔にもなります
A 山頂の石鎚神社の祠のところに無造作にザックが置かれていました ・・・ 三角点、山頂標識などの周辺は写真を撮る人がいるんです
B 気の合った仲間同士が周囲を憚ることなく大きな声で話をしていました ・・・ とても居心地の悪い思いをしました。余所者だから仕方ない?