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山 名
向山(1066m) 最早山(1064m)
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広島県安芸太田町戸河内
登山日 2007年9月9日(日) 曇り 向山(撮影日03/08/15)
深入山より望む最早山と向山
参加者 単独
コース 蔵座林道始点(9時10分)〜ゼンザイエキ(9:35)〜林道終点(9:50)〜962mピーク(10:15)〜(10:35)向山(10:45)〜最早山(11:05)〜(11:45)小コブ(11:50)〜(12:05)カナクラ峠(12:25)〜(12:45)取り付き
お弁当 カナクラ峠で食べました。今回のルートにはお昼に適した場所はありません。
駐車場 深入山グリーンシャワー駐車場(台数を気にする必要はありません。)
トイレ 深入山グリーンシャワー管理棟(もちろん水洗です。)
まとめ 広島県内のブナ林を紹介している「山毛欅の森の詩」の本に、カナクラ峠〜向山尾根のブナ林が取り上げられている。如何せん情報が少ないので今まで登るのを躊躇していましたが、桑原氏の「西中国山地・向山」その他、少ないデータを拾い集めてチャレンジする。今日は出発時の気温は21度、下山時の気温25度と涼しい日で、早くも西中国山地の山は秋の様相を呈してきました。

 深入山グリーンシャワー駐車場に駐車して国道191号まで下る。国道の反対側に民家があり、奥さんが洗濯物を干していたので立ち寄って話しをする。蔵座山(最早山)に登ることを告げると、「昨日の夕方ころにガリガリと木を裂くような音がしていたが、あれは熊じゃろう。笛を吹いて行きんさいヨ。家の裏から林道に出れば時間短縮できるので通っていきんさい。」と非常に怖い話と、ありがたい申し出を受けるが、林道入口の写真を撮りたかったので泣く泣く辞退する。


蔵座林道入口 グリーンシャワーの戸河内側進入口から、いこいの村進入口の方に200mほど下ったところの右手に蔵座林道があります。緑色の「日新林業兜ロ有山林」の大きな看板が立っているところです。入って10mで右に鋭角に折り返して未舗装の林道を上っていきます。すぐに先ほどの民家を右に過ごし、続いて林道始点から10分で右手に別荘らしき建物を過ごす。このあたりは植林地のようで左右ともスギ・ヒノキの立派な大木が林立しています。

林道の路面はしっかりしている。それもその筈できちんとした基礎工事がなされていると見受けました。進むにつれ林道は左に右にと分岐が現われてくるが、古くて平坦な道をとれば間違いはないでしょう。
蔵座林道入口

ゼンザイエキ取り付き 林道始点から25分でゼンザイエキ(谷の名前)を通過する。取り付きには派手にテープが付けられおり、上の斜面にも付いているように見える。桑原氏の著書「西中国山地」によると「蔵座から向山の西面に付けられている蔵座林道に入りゼンザイエキの右岸のヒノキ林の手入れ径を登るとよい。ゼンザイエキ周辺のヒノキ林は小径が三角点のそばまで付けられている。ゼンザイエキの取り付けまで車が入るので標高差200mで最も容易なルートである。」との解説がある。

しかし今日は林道を奥まで詰めて尾根を登る予定なのでさらに進んでいきます。なお「…ゼンザイエキの取り付けまで車が入る…」とありますが、蔵座林道入口には車止めの鎖が施設されているので関係者以外の車は進入できないようだ。
ゼンザイエキの取り付き

さらに奥へ進んでいくと深入山や向真入山が見えるポイントがある。林道始点から33分でヘアピンカーブを左に曲がると、右手が少し開けており、少しずつ位置を変えると、恐羅漢山→砥石郷山→聖山→高岳→向真入山までをスライド画像のように見ることができる。

のんびりと歩いくこと約40分で蔵座林道終点だ。アレアレ山頂方向に向けて新しい林道が造られているではないか!この林道を進んでいけば楽だろうなあと考えてしまうが、終点どん詰まりの赤テープのところからヒノキ林の尾根道に取り付きました。
蔵座林道終点
蔵座林道終点(新しい林道が尾根沿いに延びている)

新しそうな林道 新しい林道は962mピークの先まで登山道と並行に延びている。林道を造った際に切り払われた樹木の一部が登山道に無造作に捨てられていて歩き難いこと甚だしいのだが、辛抱して歩くことにする。

林道ができたお陰で見通しが良くなって、振り返れば恐羅漢山やサバの頭が見えている。左手には木の間越しに深入山が間近に見え、坊主頭のてっぺんに数本の毛が生えているのは、おそらく山頂に立つ登山者だろう。
登山道と並行に延びている林道

サバの頭(尾根道より) 深入山(尾根道より)

ササ床の登山道 962mピークを過ぎると少し下る。そして林道は左の谷へと離れていく。ササ床の登山道には邪魔者(伐採されたヒノキ)が無くなって、薄い踏み跡がはっきりと読み取れるようになってきました。

やがてどこが尾根か判然としないようなスギ・ヒノキ林へと入っていく。林床はきれいに下刈りがされていて、どこでも歩けそうだ。だから登山道がどのように付いているのかは見ただけでは判らない。登りの場合は高いところを目指せばよいが、下りに使う場合は要注意!数少ない雑木の幹に付いた黄色のテープを見落さないようにして慎重に下ってネ!
ササ床の登山道(962mピークの200m先)

植林地がブナの混じる広葉樹林に変わると向山山頂に着きました。予想どおり山頂からの展望は全くありません。南側にピンクのテープが見えたので、その方向に進んでみるものの、ひどいヤブで途中で引き返す。

小休止して最早山に向かう。山頂の北側20mのところにあるブナの大木の先(写真の黄色矢印のところ)から東北東60度の方向に向けてササの海を下っていくと7分で湿地みたいなところに出る。少し進むと左手340度の方向に赤テープが見えるが、ゼンザイエキの下りのルートを示すものなのか?広くて迷いそうな平坦な鞍部を最早山の方に向けて進んでいくとようやく登りが始まる。
向山山頂
向山山頂と三角点(奥が北側)

最早山山頂の大岩 緩やかなササの道を5分くらい登り詰めると前方に大きな岩塊が見えてきた。最早山の山頂にある大岩だ。お昼には少し早いのでノンストップで下っていく。下りきったところで灌木が行く手を阻んでおりどちらに逃げるか迷ったが、テープのある右側から回り込んで北方向に進んでいく。辺り一面どの方向を見ても平坦な地形なので慎重に進んでいくと、ようやく下るべき尾根が見つかり40度の方向に下っていく。

下りが終わると薄い踏み跡が南東に向かっているので、一瞬「間違えたかな?」と思ったが地形図と照らし合わせてみるとどうやらOKのようだ。次いで北に向かってジワリジワリと降下していきます。ここまで最早山山頂から18分。これから先は難しいところはないので地形図もお役御免か!
最早山山頂にある大岩

ブナ林(標高1000m付近) 最早山からずいぶん離れたところまで下ってきたが未だ標高は1000m地点。ここから950m台の鞍部までが今回のルートのハイライトだろう。一面のブナ林の中に胴回りが3mを超えるような大木も見受けられる。

向山の山頂部や畳ヶ平(向山と最早山の間のコル)のブナ林も素晴らしいが、この付近のブナ林は密集しているような感じを受ける。見事だ!
ブナ林(標高1000m付近)

少し登ると970m台ピークに着き、ここで小休止する。後はカナクラ峠に向けて尾根道を下る一方だ。しかし油断してはいけない!ササの下に銭形模様が!一月振りにお目にかかりました。注意するに越したことはありません。

予定では犬ヶ谷山まで足を延ばそうと思っていましたが、いざカナクラ峠まで下ってみると、犬が谷山の南斜面は一面ササに覆われており登る気力が萎えてしまった。またの機会に譲る(機会があるかどうかが問題だが)としよう。ここでお昼にすべく昭ちゃん弁当(戸河内IC道の駅の反対側にある弁当屋さん)を広げたとたんに、ブトとヤブ蚊が纏わり付いてくるのにはまいりました。
カナクラ峠
カナクラ峠の様子

コンクリート柱の橋 カナクラ峠からは谷を回り込んで、沢の右岸に沿って下っていき、沢を連続して渡ると国道191号線が見えてきました。最後にコンクリート柱で組んだ橋を渡ると国道に出る。飛び出した地点はいこいの村入口から200mほど西側です。

取り付き地点の電柱番号は、中電が「ゴロク支66号」で、NTTが「深入山支線30号」です。国道沿いの電柱番号を確認しながらだと取り付きを容易に見つけることができると思います。
カナクラ峠取り付き地点
取り付き手前のコンクリート柱を組んだ橋 カナクラ峠の取り付き地点

今回のように夏場の時期は緑が濃くてルートファインディングが難しいのですが、テープに助けられて予定どおりの工程をこなすことができました。テープに感謝!です。特に向山と最早山の間にある鞍部(畳が平)や最早山からカナクラ峠方面に下ったところの平坦地は目標物がないだけに、コンパスの方向と歩いた距離の感覚だけを頼りにせざるを得ないところですが、テープのお陰で難なくクリアーできました。この山はカナクラ峠〜向山まで地味なブナ林が続く。登るならカナクラ峠側からのピストンが簡単でよいのではないでしょうか。


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