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山 名
安蔵寺山(1263m)
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島根県匹見町
登山日 2007年8月4日(土) 曇り
三坂八郎林道県境より望む安蔵寺山
参加者 夫婦
コース 駐車地(9時45分)〜林道大曲り(10:05)〜左岸に渡る(ロス5分)〜新旧ルート分岐(10:15)〜支尾根(10:35)〜休憩10分〜らくらくコース分岐(11:15)〜沢を渡る(11:30)〜奥谷コース出合(11:50)〜(12:05)安蔵寺山(12:10)〜(12:15)展望地(13:00)〜狼岩(13:10)〜休憩5分〜左岸に渡る(14:00)〜右岸に渡り返す(14:15)〜林道大曲り(14:20)〜(14:40)駐車地 所要時間全工程4時間55分
お弁当 安蔵寺山南斜面展望地で食べました。安蔵寺山山頂も少人数ならOK
駐車場 林道の二連鉄板橋の二つ目の鉄板橋の手前(5台くらい停められます)
トイレ 登山口付近にはありません。当日は夢ファクトリーみささは閉まっていました。
匹見町から入る場合は市役所匹見支所付近に公衆トイレがあります。
まとめ これから迎える夏本番に備えて、今回はトレーニング山行きを計画しました。台風一過の澄んだ青空をほのかに期待していましたが、残念ながら空模様は「大気の状態が不安定」という天気予報どおりの結果となってしまいました。でも心配していた雨に遭わなかっただけ良しとしよう。

 中国自動車道を吉和ICで下りて、ようやく通行止めが解除された大向長者原林道に入る。国道488号線よりは、こちらの方が少し距離があるが離合のことを心配しなくていいので気楽に走れます。おせきが峠を越えて下っていくと国道488号線に合流するので、少しだけ戻って今度は三坂八郎林道に入る。峠の県境トンネルを出たところから望む安蔵寺山は山頂部付近がガスに覆われて見えない。今回も山頂からの眺望は諦めか?大神ヶ岳登山口を左に過ごし、ウバユリの咲く林道を下っていく。


駐車地 県道42号線にぶつかり左折すると程なく夢ファクトリーみささ(旧、三葛小学校)が見えてきた。緑色の「安蔵寺山登山口」の案内標識に従って右折して、夢ファクトリーと民家の間の道を入り紙祖川に架かる橋を渡ります。道はじきにガタゴトのダートとなり、確認もせずに無闇に進入したことを後悔するも、Uターンするだけのスペースがないのでそのまま進んでいく。路上ではカラスアゲハが吸水していて近づいてもなかなか飛び立ってくれない。一つ目の鉄板橋を渡ると、すぐに二つ目の鉄板橋があり、その手前のスペースに駐車する。駐車地付近は明るく、キツリフネキンミズヒキノブキの花が見られる。

車を大切に扱っている人や、運転に自信のない人(離合はし難い)は、夢ファクトリー付近に駐車して歩くことをお薦めします。計測すると夢ファクトリーから駐車地点までは1.5kmしかないので歩いても20分くらいでしょう。
駐車地付近の景色

登山靴に履き替えてスタートする。駐車地の10メートル先で鉄板の橋を右岸に渡り、次いで50メートル先で林道が二手に分かれるので、右の直進道をとる。右手に流れの音を聞きながら小さな石のゴロゴロした林道を登っていきます。左手はスギの植林地だ。道ばたにはオオキツネノカミソリが絶え間なく咲いており、クサアジサイダイコンソウミズタビラコミヤマタニソバの花も多い。

駐車地から約20分で林道は左に鋭角に折り返しており、折り返しのところにある「安蔵寺山→」と「匹見側登山歩道」の案内標識に従って、林道と別れ直進して登山道へと入っていきます。
林道大曲り
林道大曲り地点から登山道に入る

渡渉地点 沢の右岸沿いの道を3分ほど進んでいくと沢に行き当たる。台風の後だけに水量が多く渡渉地点を見つけるのに手間取ってしまった。

左岸に渡ると10メートル先に、旧ルート・新ルートの案内標識がある。登山道に置いてあると言った方が適切か!これだと強風で吹き飛ばされてしまいそうで、行く末が心配だ。今日は新ルート(右手)で登って、旧ルート(左手)から下りてくる。
新旧ルート分岐
渡渉地点の景色 旧ルート・新ルートの分岐

オオキツネノカミソリ 新ルートは岩の多い谷筋道から始まります。道ばたにはオオキツネノカミソリが咲き目を楽しませてくれるが、マムシも何匹か見かけるので花に見入ってはいけない。注意!左手に旧コースの尾根道を見ながら高度を上げていき支尾根に乗ると、ようやく250度の方向に安蔵寺山の山頂部が見えてきた。しかし山頂部はガスに隠れて見えない。登りはじめて1時間経ったので小休止。

ヤブコウジの花の咲く急な尾根道を登っていくと左にトラバース道が分岐している。もしやこれがらくらくコースか?それにしても指導標がないが・・・。などと考えながら杉林の中を進んでいくと、あれあれ?8分で元の尾根道に戻ってしまったではないか。何らかの理由で尾根道が通れなくなったための迂回路だったんだろう。
オオキツネノカミソリの咲く登山道

迂回路から尾根道に戻って8分でようやく、らくらくコースの分岐だ。直進は北峰に上がる尾根道だが、木の枝のブロックが「行っちゃあいけません」と言っている。ここは「らくらく歩道←寺屋敷付近に至る」の案内標識に従って左折してトラバース道に入り少しづつ高度を上げていきます。登山道わきに咲くコバノフヨイチゴの赤い実や終わりかけのヤマアジサイの花が、何の変哲もない道に彩りを添える。

やがて流れのある沢が見えてきた。スグ上が稜線だろうが、こんな高いところに沢があるとは驚き!水を口に含んでみると自然の味(味がない)のおいしい水、生きかえったようだ。
らくらくコース分岐
らくらくコース分岐と案内標識

沢を渡ると頭上が明るくなってくる。樹高の高い木が少なくなったんだろう。準備中のツルリンドウやヒナノウスツボの咲く道を緩やかに登っていき、右に回りこんでいくとササを切り開いた道に変わり、稜線が近いことを感じさせる。

アブが数匹まとわりついて離れないのでイライラがつのってくる。アブを追い払いながら登っていくとようやく横道ルートに飛び出す。飛び出した地点は中峰の南斜面で、今年初お目見えのヤマジノホトトギスが咲く道を少し下ると寺屋敷跡だ。周辺は湿地帯のため保護区画に制定されているが、保護柵はずっと倒れたままです。しかしヤブ化した湿原の中に足を踏み入れようとする人はいないだろう。特に今の時期はマムシが待ち構えているので・・・。
横道ルート出合い
横道ルート出合い

安蔵寺山山頂 寺屋敷からササ床のミズナラ林の中を登っていきます。登山道には無数のミズナラの葉が落ちているが、これは先の台風5号がもたらしたもので、山頂付近では相当強い風が吹き荒れたようである。右手から香仙原方面からの新ルートが合流してくると、あと100メートルで大展望の筈の安蔵寺山です。

しかし今日はガスが流れており何も見えず残念!しかし明るい山頂には、オカトラノオオトギリソウカワラナデシココオニユリノリウツギヒヨドリバナと夏の定番の花が咲き乱れ、ハイカーを迎えてくれている。山頂部真下に佇む安蔵寺観音に手を合わせ、展望のない山頂を後にして南斜面にある展望台に向かいます。
今日は展望が望めない安蔵寺山山頂

展望台 展望台にはテーブル型ベンチと普通タイプのベンチが設置されており有難い。お昼を食べているとガスが消えて寂地山系〜小五郎山が見えてきました。

眼下には高尻ルート登山口付近が箱庭のようだ。西に目をやるとササ原に1本の高尻ルートが下っているのがはっきりわかる。その向こうには香仙原方面への稜線。さらには津和野の青野山がぼんやりと浮かんでいる。
高尻ルート
お昼を食べた展望台(テーブルベンチ) 高尻ルートと香仙原方面の稜線

展望台からの眺め

旧ルート下山口 下山は旧ルートを使います。「匹見側伊源谷」の朽ちた案内板に従って中国自然歩道「安蔵寺山」の大きな案内板の手前から下っていきます。夏場はササや夏草が伸び放題で、どこから下っていくのか判らない状態ですが、よく見ればササの下にしっかりとした踏み跡があります。

気持ちよいブナ林の中を下っていくと狼岩が見えてきた。ここまで下るとササは少なくなってきました。
ブナ林と狼岩
大きな案内板の手前から下る ブナ林と狼岩

渡渉して左岸へ 下っていくにつれてブナは少なくなり、やがて姿を消す。植生はスギの混じる雑木林へと変わっていき、ナツツバキの樹の傍らに幾つもの花が落ちて登山道を覆っている。もう少し早ければ可憐な花を見ることができただろうに・・・。

左手から水の流れる音が聞こえてきて、だんだんと大きくなってくる。おかしい?確か、沢は右手にある筈なんだが・・・と思いながら下っていくと、突然に沢に下りて水量の多い沢を左岸に渡る。これで納得!沢沿いに下っていくと、新・旧ルート合流地点まで戻ってきました。後は登ってきた道をのんびりと下っていくとスタート地点に戻ってきました。トレーニングのつもりだったが涼しすぎてトレーニングにならず!
尾根を急下っていき左岸に渡る

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