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山 名 |
砥石郷山(1177m) | 広島県安芸太田町戸河内 |
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登山日 | 2007年6月30日(土) 曇り一時小雨 |
内黒峠から望む砥石郷山
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参加者 | 単独 | |
コース | 牛小屋高原(8時15分)〜堰堤(8:30)〜右岸に渡る(9:00)〜赤い橋(9:30)〜(9:31)田代登山口(9:35)〜標高800m付近(10:00)〜大岩(10:25)〜展望岩(10:35)〜(10:50)砥石郷山(10:55)〜(11:15)1166mピーク(11:45)〜夏焼峠(12:00)〜(12:25)牛小屋高原 | |
お弁当 | 1166mピークで食べました。(ほぼ360度に近い展望) | |
駐車場 | 牛小屋高原(台数を気にする必要はありません。) | |
トイレ | 牛小屋高原(水洗です。) | |
まとめ | 今後の恐羅漢山周辺の山歩きの参考にするために牛小屋谷遊歩道の状況を確認しに出かけました。田代〜牛小屋高原キャンプ場の間の遊歩道がいつ頃造られたのかは定かではないが、最近では整備の手が入ったような形跡はなく、荒れ放題でした。それでも未だ健在で通して歩くことはできました。ただし水量の多い時期は渡渉に要注意です。 |
広島市内は朝から乳白色の世界!天気予報どおりに、天気が回復することを祈りつつ戸河内に入るが、戸河内IC付近からは付近の山が霞んで見えない。まだ朝早いので「こんなもんだろう」と軽く考える。今回は久し振りに内黒峠から二軒小屋に入ったが、内黒峠付近からは恐羅漢スキー場のゲレンデが、かろうじて見えるくらいで、それより上はガスに覆われている。ここでも「そのうち晴れてくるだろう」と軽く考える。
だだっ広い牛小屋高原駐車場には車が全く見当たらない。今日は一番乗りだ!喜んでいいのか?それとも?このような天気では遠く恐羅漢まで足を延ばそうと考える人は少ないだろうから。登山支度をしている最中に、牛小屋高原エコロジーキャンプ場の管理員の人が軽トラでやってくる。 牛小屋公園キャンプ場は熊避けの電流柵で囲われていて、「この先無断進入禁止」の案内もあるので、無闇に中に入る訳にはいかない。キャンプ場管理棟に立ち寄って、管理員さんに柵を開けてもらってキャンプ場の中に入る。管理員さんに牛小屋谷遊歩道の状況を尋ねると、「大丈夫ですヨ」とのことなので安心してスタートする。 |
キャンプ場の中の舗装路を5分ほど下っていき、終点駐車場の少し手前の、ロープの張ってあるところから砂利道の管理道へと入っていきます。 スグに熊避けの電流柵があり、電気の流れない取っ手の部分を掴んで外して、外に出る。キャンプに来ている人たちは熊の棲む領域に身を置いているのだが、電流柵のお陰で安心して遊べることだろう。 |
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キャンプ場から管理道へと入る | 熊避け電流柵(手前がキャンプ場) |
今の時期の管理道は草ボーボーだ。道ばたにはウツギ、ウツボグサが咲き、早くもオカトラノオが長い花穂を伸ばしている。この花を見ると夏の到来を思わせます。やがて大堰堤の下に出て、「山と緑を守る治山事業」と書かれた大きな案内板のところから牛小屋谷の遊歩道へと入っていきます。 牛小屋谷には珍しい花でも咲いているかなと思っていたが、アカショウマ、コアジサイ、ヤマアジサイが見られるのみだ。それにしてもヤマアジサイが渓流沿いや木漏れ日の差す林床一面に咲いている様は壮観だ。樹木の道には名札が架かっており、樹木ウォッチングをしながら薄暗い谷を下っていく。 |
牛小屋谷に入って最初の30分は左岸を歩きます。もし遊歩道が完全に整備されていたと仮定すれば20分以内で歩けると思います。 堰堤から2分で「牛小屋高原自然研究路」の朽ちた案内標識。田代まで2.2kmとある。 堰堤から5分で枝沢を渡る。橋は基礎部分の丸太が1本だけ、かろうじて残っている。 堰堤から13分で幅30mに亘って斜面が崩れているヵ所あり。川床に下りて飛び石を伝って進む。 堰堤から20分で枝沢を渡る。橋は損壊が激しく、恐ろしくて利用できない。 堰堤から21分で餅の木断層と横川断層の説明板がある。 堰堤から27分で、川岸までジグザグに下っていき、渡渉して右岸に渡る。増水時は要注意! |
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牛小屋谷の左岸を下る |
右岸に渡ると、スギ林の中の良い道が続く。この状態の道が田代まで続いて欲しいと願っていたが、そうは問屋が卸さない。渡渉して3分でスギの倒木地帯(実際は山崩れに巻き込まれたのだろう)に出合い難渋する。幸いにも先人たちの付けた赤テープを頼りに、くねくねと進んだり、川床の大きな岩の間をすり抜けたりして無難に通過することが出来た。ここでは50mくらいの距離を進むのに6分もの時間を費やす。 渡渉後18分で右手に石組み跡を過ごす。以前の集落の跡のようです。丸太の木橋を連続して渡り、今やスギ林と化した放棄耕作地の間を下っていく。道ばたにはキツネノボタンやミズタビラコの群生が見られる。ウワバミソウやクルマムグラは終わってしまったようだ。 |
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右岸のスギ林の中を進む |
ジグザグに下っていき牛小屋谷に架かる鉄製の赤い橋を渡り左岸に出て、緩やかに50mほど登った左カーブのところに田代登山口があります。進行方向からだとカーブのところのスギの幹に赤テープが巻きつけてあるのみなので気付き難いでしょう。 登山口からは、約40m前方に田代川に架かる赤い「田代橋」が見えています。田代橋まで行ってしまうと行き過ぎです。 |
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牛小屋谷に架かる赤い橋を渡る | カーブのところが田代登山口 |
田代登山口の標高は640mだから、砥石郷山までの標高差540m余りです。標高差だけなら普通の山のように見受けられるが、実際はそんなに甘いものではありません。西に向けて急斜面を一直線に登っていきます。 登山口から暫くはイチヤクソウの花を見ながら、マツとヒノキの多い斜面を尾根沿いに登っていきます。登山口から15分で植生は明るい広葉樹の森へと変わり、右手前方には隣尾根の820台ピークが見えている。標高で800mくらいまで登ってくると少し見通しが良くなって、後方120度に高いピークを見るが、ぼんやりと霞んでいて同定は難しい。さらに登ると右手にヒノキの植林地が現われてきて、標高920m台のベロ尾根に上がる。前方に見えているのは砥石郷の山頂部だろう。なお高度計を持ち合わせていないので標高は推測です。ここまで田代登山口から約35分。 |
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ササの道(標高850メートル付近) |
ベロ尾根からはスギ林の中の急斜面の直登が始まります。何かに頼らなければ体を持ち上げることもできない!ここでは頼りないササが頼りだ!ツルアジサイの絡みつく大岩を右側から巻いて登る。振り返れば餅の木峠付近の大規模林道が見えている。 この頃から小雨が降ってきた。幸いにも深い樹林の中なので雨を気にするようなことはないが、足下のササや夏草が雨を思いっ切り吸ってしまったのには閉口する。やがてブナの大木のある展望岩に着く。東側が開けているので晴れていれば深入山や大箒山が望めるのではないかと思うが、生憎今日の天候では致し方ない。辺りは真っ白けです。 |
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傍らにブナの大木のある展望岩 |
さらに直登を続けていくと前方にポツンと明るい点が見えてきて、それが徐々に大きくなって近づいてくると、開けた山頂部のササ原に飛び出す。そこには、オカトラノオ、ササユリ、ニガナが咲き、ヤマジノホトトギスの蕾も大きくなってきている。視界が良ければ、東〜南にかけて西中国山地の山並みが大きく展開するのであろうが・・・。 ササ原を少し登っていくと砥石郷山山頂に着きました。ササが刈られた山頂の片隅には二等三角点が鎮座しているが、山頂を示す案内標識もプレート類も見当たらなく、淋しい山頂です。 |
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夏草に埋もれそうな砥石郷山三角点 |
山頂から主稜線を南西の方向に下っていくと、2分で摩の池が見えてきた。池の上にはモリアオガエルの卵が数ヵ所産み付けられている。池の畔を半周して、雨上がりの幻想的な広葉樹の森の中を進んでいく。 今日のような天気では登ってくる人は少ないだろうと思っていたが、男女5人グループ、カメラを抱えた男性2人組と相次いで出合う。やはり人気の山なのか! |
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モリアオガエルの卵 | 雨上がり後の幻想的な森 |
少し登り返すと1166mピークに着く。片隅の岩場には十数本ものササユリが咲き、オオバギボウシも薄紫色をした蕾を膨らませている。周辺の灌木帯の中にはミヤマイボタやヤマボウシの白色の花が目立つ。ここで展望を楽しむ予定であったが、今日はガスが北から南へと絶え間なく流れており、どこに山があるのか判らない状態だ。先着の夫婦連れは、「せっかくだから砥石郷山まで」と言い残して砥石郷方面に下っていかれた。 こんな天気では恐羅漢まで足を延ばす気にはならないので、さっさとお昼を済ませて、夏焼峠から牛小屋高原に下山する。駐車場に着いてすぐに再び小雨が降り出してきた。ラッキー!早目の下山が吉と出る。不思議なもので広島市内まで帰ってくると青空に変わっていた。 |
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ガスの中の恐羅漢山 |
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