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山 名 |
高野毛無山(1155m) 大毛無山(1216m) | 広島県庄原市高野町 |
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登山日 | 2005年9月18日(日) 晴のち曇 |
高野毛無山(毛無山牧場より)
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参加者 | 単独 | |
コース | 登り:林道登山口(9時50分)〜(10:00)ハングライダー飛び出し地(10:05)〜(10:45)高野毛無山(10:50)〜(11:25)大毛無山 下り:大毛無山(11:35)〜(12:10)高野毛無山(12:40)〜(13:15)ハングライダー飛び出し地(13:25)〜(13:35)林道登山口 |
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お弁当 | 高野毛無山の山頂で食べました。眺望はとても良い。 | |
駐車場 | 林道取り付き付近の路肩(8台くらい停められます。少し離れた所にも駐車スペースあり。) | |
トイレ | 毛無山牧場入口にある緑地公園休憩所(手洗い水出ます。) | |
まとめ | 広島市内は9月に入っても蒸し暑い日が続いている。ここらで備北の高野毛無山に避暑に出かけることにしました。広島近郊の里山探訪という本に毛無山牧場のため池が紹介されていたので、下山後に、湿地性植物の観察をするためでもあります。 |
君田の森の泉でトイレ休憩をして、県道39号線を高野町に向けて走る。高野町新市からは国道432号線に乗り少し行き「←毛無山3km」の案内標識に従って左折すると、正面にお椀を伏せたような形の毛無山がこんもりしている。道なりに進んでいくと右手に毛無山緑地公園の大きな案内板と駐車場が見えてきた。
さらに進んでいくと毛無山牧場の敷地内に入っていく。牧舎で作業中の男性が目に入ったので挨拶をする。その男性によると「最近登山者が増えたような気がする」とのこと。車で進入することを断ってから、中国電力の高圧電線に沿って進んでいく。やがて牛舎のところ(上の写真を撮った地点)で舗装が切れ砂利道を1kmくらい走ると、林道毛無俵原線の毛無山側の入口に着く。 この林道は毛無山側からと俵原側とから工事を進めている。ドッキングすれば総延長が19kmの立派な林道が出来上がるんだろう。だが果たして必要な林道なんだろうか?先日登った大暮毛無山の中腹を走る「林道細見大塚線」にしても然りです。こんなことを書くと地元の人や関係者に叱られるかもしれないが・・・税金の無駄使いのような気がしてならない。 |
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林道毛無俵原線の入口 |
林道は路面はしっかりしており、道幅も4メートルくらいはあり離合の心配はなさそうだが、山の上から落ちてきた角ばった石がころがっているので踏まないように注意して走る。林道入口から1.9kmの地点で道がS字カーブしているところが登山口です。写真では車の左手ですが隠れて見えません。 登山口にはピンクのテープと蒲鉾板くらいの大きさの手製のプレートがあるだけなので見落とさないようにして下さい。 |
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登山口手前のS字カーブ | 手製のプレートのある林道登山口 |
登山口周辺には、ツリフネソウ、ヒヨドリバナ、ミヤマママコナ、イナカギクなどの花が咲いていて、目を楽しませてくれる。沢の左手から谷に入りジグザグに登ると僅か2分で支尾根の先端に出て、コナラとヒノキ林の尾根道を登っていくと、ハングライダーの飛び出し地点のある主稜線に出る。 飛び出し滑走部分は樹木が伐採されて、草原状態となっており、アキチョウジ、アキノキリンソウ、オトコエシ、ツリガネニンジン、ヒヨドリバナなどの色とりどりの花が咲き乱れ、花のミニ楽園といったところか。眼下には毛無山牧場が大きく広がり、その後方彼方には琴引山〜大万木山〜鯛ノ巣山に至る稜線が美しい。そして北にはこれから登る高野毛無山が大きく立ちはだかっている。 |
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ハングライダー飛行地からの眺め。毛無山牧場が広がっている。 |
オクモミジハグマの咲く斜面を写真を撮りながら下り、鞍部からササ床のクヌギ林の登りにかかる。あれあれ、こんなに早い時間なのにもう下ってくる人がいる。早朝からご苦労様です。挨拶を交わし話しを聞くと、大毛無山まで登ってきた、高野毛無山には標識があったが大毛無山にはプレート類は一切なかったとのこと。別れ間際に自分のサイトのPRをしたが見て頂けただろうか? 登るにつれてブナがチラホラ現われてくる。やがて広葉樹林から灌木帯に変わると視界が開けてくる。右手東側には猿政山が指呼の間に見えるが少々霞んでいる。その右手奥に聳えているであろう吾妻山や福田頭に至っては全く見ることができない。下りでは吾妻山らしき秀麗な山容が微かに見えたが写真を撮っても写らないだろう。肉眼の方が確かなものです。 |
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高野毛無山山頂手前から望む猿政山 |
高野毛無山山頂からは、南〜北西の方向が切り開かれており、毛無山牧場や大万木山が見えている。鯛ノ巣山は樹木が邪魔になり見えない。山頂付近には、アキノキリンソウ、タムラソウ、ツルリンドウ、ホクチアザミ、ホツツジ、ワレモコウが咲き、秋の訪れを感じさせる。 大毛無山を目指しさらに主稜線を北上する。高野毛無山山頂部は背の低い雑木が茂るが、雑木林が切れると次のピークまで灌木帯が続く。進行方向にはこれから登る大毛無山が大きくなってきた。 |
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展望のよい高野毛無山山頂 | 大毛無山(高野毛無山の少し北より) |
灌木帯では山野草が実を付けている。サワフタギはルリ色の実、ナルコユリは暗紫色の実、ヤマボウシは紅色の実、ユキザサは真赤な実など・・・とてもカラフルだ。そして、カシワはドングリを抱き、ホツツジの紅葉も登山道沿いに途切れることなく見られ、趣のある尾根歩きだ。ただ少しガスが出てきたので視界が悪くなってきて猿政山は完全にガスに隠れてしまった。 最初の1180m台ピークを過ぎると、再びブナが現われてくる。鞍部からは西斜面をトラバース気味に登っていくと尾根に出て少し進むと四等三角点のある大毛無山に着く。山頂部はブナの大木が林立しており展望はありません。山頂の少し北の方を散策してみるが、見事なブナ林が広がっている。写真のような妙な格好をしたブナも見られます。どのようにして出来たんだろう? |
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面白い形をしたブナもある |
大毛無山からUターンする。のんびりと山野草を観察しながら来た道を逆に辿り徐々に高度を下げていきます。高野毛無山の手前まで戻ってくると、前方から夫婦連れの登山者とすれ違う。生憎の天気なので「残念ながら猿政山は見えませんねえ」と言うと、「雨が降らないだけでも有難いですヨ」と返ってくる。そのとおりで上空には厚い雲が垂れ込めていて、いつ雨が降り出してもおかしくはない。 高野毛無山まで戻って山座同定を楽しみながら、お昼にする。天候は幾分かは回復したようだが霞んでいて遠くまで見通すことは出来ない。下山してから毛無山緑地公園の湿地で花の観察をして毛無山を後にする。国道まで戻ると、突然にザーとバケツをひっくり返したような雨になる。あの夫婦連れは雨に当たらなかっただろうか? |
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高野毛無山に向かって下りていく |