安佐南区の廃集落 『丹原の跡』 を訪ねて | 戻る |
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昨日から降っていた雨は予報通り未明には上がり今は曇り空で雨や日差しを気にせず歩ける。宇賀ダム堰堤を過ぎると人家はなくなり山間の峡谷を花を探しながら奥へと進んでいく。 勝手知ったる宇賀峡だが、休憩予定のお堂がなかなか現れないので、まだだったかのう?と思い始めた頃ようやくお堂が見えてきた。どなたかが掃除に来られるんだろう。綺麗に掃き清められている。予定通りここで休憩する。 |
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雨上がりの宇賀ダム湖 | 地蔵尊堂 |
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地蔵尊堂から10分で道が二分するが、今日は丹原を訪れるので左に進む。上空に送電線が走っていて送電鉄塔の巡回路が右に左にと分岐する。その先は俄然、道が荒れてきた。 周囲はスギ林で、廃車道に沿ってコンクリート電柱が並び400V低圧配電線が架線されているが、いまでは電気は供給されていないと思う。コンクリート橋を右岸、左岸、右岸と三度渡ると傾斜が増してきた。 |
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三差路(左:丹原 右:高山) | 最初の橋を渡った先 |
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丹原に入る手前は急な道が続くので心配していたが、コンクリートで固められた高巻き道だったので安心した。ただし、路面がぬめっていて滑るのには往生した。右手に豪快に流れ落ちる権現滝の落ち口まで上ると平坦になり間もなく『丹原の跡』の石碑が建つ丹原入口に着いた。 石碑のところから南西方向と北西方向に道が延びていて、その間が耕作地だったようだ。耕作地では植林されたスギが大きく成長していて往時の面影が無くなってきている。今日は北西に延びる道を辿ることにしたが、いきなり橋が落ちていて沢に下りて渡渉する。沢の水は白く濁っている。雨後だからかなと思ったが、土質の影響のような気がする。 |
『丹原の跡』の石碑 |
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今から約900年前の平安時代中期に美濃の有馬一族が落ち延びて丹原の地に住みついたと言われている。しかし交通が不便なため離れていく人が続き、昭和50年に無人となった。 道は今でも残っていて何とか歩けるが手入れをしないと薮に還ってしまうだろう。平地には今にも崩れそうな家屋や崩れ落ちてしまった住居が見られる。その付近には農機具などが放置されていた。 |
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集落跡地の西のはずれまで進むと林道が延びてきていた。路肩のガードレールは今では林道を見つけるのに役立っているだけだ。少し休憩して夏草のジャングルを50mほど進むと路面が見えてきて歩き易くなった。ただ路面は雨水に洗われていて車の通行は不可能だ。それでも林道終点から200mくらい進むと舗装路に変わってきた。荒れているのは末端部分だけだった。 丹原の集落の所在地は安佐北区ではなくて、安佐南区だ。そのためなのか?安佐南区沼田町戸山から林道が上ってきていて、さらに標高660m台のきゅうりはだ峠から林道丹原線が丹原の集落奥地に向けて下っている。しかし、この林道は何の目的で造られたんだろうか? |
林道丹原線の終点 |
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林道をダラダラ登っていくと谷を隔てて左手に赤白鉄塔が見えてきた。何だか展望がありそうな予感がする。林道が平坦になるとようやく、きゅうりはだ峠に着いた。 そこには『林道丹原線』と記された白い標柱が建っていて、丹原線が分岐するところに夏草に覆われた踏み跡が谷に下っていた。今の時期は歩きたくない道です。峠で左折して、赤白鉄塔の建っている方向(右の写真の@)に歩いていく。 |
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ダラダラ林道歩きが続く | きゅうりはだ峠 |
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尾根を乗り越したところで鉄塔保守道に入り尾根を一直線に登っていくと赤白鉄塔に着いた。ヒノキが邪魔をするが、北西に、林道が山腹を走っている阿弥陀山が見える。そして遥か彼方に吉和冠山が…今日は空気の透明度が高いので遠くまで見える。 鉄塔の後ろから山に入ると5分ほどで3等三角点の鎮座する大平(基準点名)に上る。判っていたことだが、周囲はスギ林で全く展望は無い。 |
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91号鉄塔と阿弥陀山 | 基準点名(大平) |
きゅうりはだ峠まで戻って、さてどうするか?地形図に記載の破線径を下ってみたが余りにもイバラが茂っているので諦めて再び峠まで戻った。今日はヤブ山歩きを目的としている訳ではないので無理をせず車道を下ることにした。峠から25分で『林道大馬地線』の起点の三差路まで下ってきた。そこから上方に見える送電鉄塔に向けて谷道が上っているように見えるが気の所為かもしれない。 さらに下っていき戸山カントリークラブの入口を左に過ごすと県道が近づいてきた。記憶では毎時6分くらいにバスが通過すると思っていたので、その時間に合わせて下っていったが、情けなや記憶違いで、天皇原バス停の発車時間は毎時57分だった。炎天下の下50分もの長い時間バスを待つのは、やりきれないので県道を久地通りまで歩いて幸の神バス停からバスに乗って帰った。 |
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天皇原バス停付近の様子 |
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